BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

「Angel Beats!」

dアニメストア見放題。全 13 話。
急展開を繰り返して後半盛り上がってきた現行夏アニメ「Charlotte」。そのクライマックスに合わせて 9 月 15 日より見放題に追加された、「Charlotte」と同じ制作陣による前シリーズ的扱いの 2010 年作品。加えて P.A.WORKS 作品でもあるので観たかった。配信開始後即、観た。
色々と不条理な死後の世界の高校で、「天使」と称される謎の少女と戦う少年少女集団の話。学園バトルもの。
まず主要キャラの多さに困った。そして設定説明の煩雑さにも。前半やや曖昧だった世界のルールが徐々に明かされていき、それと共に敵味方の関係性ももつれていって、さらなる謎の存在が登場、かと思えば野球したりサッカーしたり、愛を語ったり、などストーリーはちょいちょい暴走気味。なにしてんの、と度々思った。ギャグやコメディノリをおかしなタイミングで入れてくる作風、空気、テイストは「悪魔のリドル」と似た感じがした。
監督は ダンガンロンパ や 乱歩ン譚 の 岸誠二。あー苦手なひとだと思いながらも、気にするともなく観ていたら、OP 映像、施設名等の文字情報の出し方、シーンの構成、各種 SE などでその方らしい演出だなとも思って、その点でたまに少し気に障ったりして、結果的にやっぱり、合わない感じが多々あった。
いや率直に言って、ピーエー作品の中では一番つまらない。と思った。全体的に子供向けっぽい、高い層としても大学生向け程度のように感じた。「死後」っていうまず中二病感濃厚な設定に加え、「世界」、「愛」といった言葉が終盤で出てきたところで、引いた。何とは言わないけど、またあれとかと似たようなもんだな、と。
あと、キャラクター同士の関係性、思惑の絡み方なんかが甘々な感じ。良く言えば幸せ、悪く言えば生ぬるい、そんな人間関係の温度感には、岡田麿里横手美智子 らが手掛けた他のピーエー作品で見られる、女性ならではと思しき、ひとの苦味とか嫌味とか卑しさが見受けられず、その点でドラマとしてちょっと物足りなかった。浅はかなり、というか。ああアニメだな、と思い、軽くため息が出たり。
おもしろかった点を挙げるとすると、しょうもない 竹山 の自称ネタと 直井 の二面性キャラを最後までしつこくやり続けたことかな。くだらないことを重ねるのは好き。

正直、「Charlotte」の結末も不安になってしまった。どうにか満足できるオチが用意されているといいな。そうなれば、岸誠二 の作品が合わないだけ、ということにできるから。