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「迷家 -マヨイガ-」

2016 年春アニメで唯一観た作品。毎週ニコ生配信で観た。
監督:水島努、脚本:岡田麿里。制作は、イカ娘 のディオメディア
人生をやり直したいと望む三十人くらいの若者たちが、バスツアーで辿り着いた山奥の幻の村「納鳴村」。ひと気の失せた廃村のようなその村で、怪現象や仲間割れやなんやに苛まれながら、これからどうしていくかみんなで考えたりする屈折ミステリー&ホラー系。
SHIROBAKO」並みに主要キャラの数が多く、作風的には「Another」や「BLOOD-C」の 水島努、という感じ。と1話の時に感じて、最後まで観た結果、そのまま印象は変わらなかった。一部怪物っぽいものが出てきたりするけれど、視覚的描写よりも、多人数のキャラによる会話を見せる方に重きを置かれている感じがした。かといって堅い難しい感じの会話ではなく、だいたいぶっきらぼう。大半が相槌とかそんな程度、または投げやりな言葉の吐き捨て合い。その中で多人数居るキャラそれぞれの個性を出しつつ作品自体の空気も作る。ストーリー自体よりもその会話演出を楽しむ作品、だと思った。
舞台とか生演劇に合う内容だったのかもしれない。つまり、アニメとして観ると、あまりおもしろくはない作品だった。結局「迷家」って何なのかわからなかったし。画家、芸術家、みたいな肩書の意味で、迷う人とかそんなところかな。そういう意味ではこの話つくった奴らこそが「迷家」じゃねえか、と思ったり。
水島努 作品らしさもあり、岡田麿里 らしさもあったけど、この二人の発想、混ぜるもんじゃあないな、とも思ったり。そこそこ楽しめたけれど、控えめに言って問題作、控えずに言えば失敗作、だな。