BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

あと最近は

LINKIN PARK「ONE MORE LIGHT」。
以前好きだったが、数年興味を失っていた。今夏、ボーカルのひとが自殺したというニュースを知って、再び目を向けた。最新にして最後のオリジナルアルバムとなった「ONE MORE LIGHT」、そのタイトル曲をニュースののちにユーチューブで聴いて、なんとも言えない気分になった。物悲しさを誘うギターの音色に、リズム隊は入らず、亡くなったそのひとが自分の死を悲しむかのような寂しい歌声で歌うその曲に、泣いたものか落ち込むものか、感動とは言えないへんな感覚を味わった。故人の死を惜しむにも、その故人が悲しそうに歌っているから、どうしたらいいやら。
iTunes でアルバム全曲を試聴した。どれもかつての激しいミクスチャーロック、オルタナティブな音楽性は一切無く、むしろ流行りの EDM 的要素が強かったり、売れ線洋楽ポップス路線の曲調ばかりで、最初はなんじゃこりゃと拒否反応があった。が、数日後には購入していた。そして、ここ数年で最もよく聴いたアルバムとなった。
10 曲 35 分ぽっちという短さもいい。英語はよくわからないが、明るい穏やかな曲調とは裏腹に内省的な苦悩や、タイトル曲に象徴されるように誰かを偲ぶような悲しみの込められた歌が多いことはなんとなくわかった。ジャケット写真もとても良い。この写真でなかったなら、「ONE MORE LIGHT」もそんなに聴かなかったかも。

One More Light