BINTA

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テガミバチ、やっと最後まで読んだ。

連載終了から一年経って、今更。
思いがけず長めの連休を頂いて暇を持て余したので、1巻から読み直し、20 巻まで一気に読み倒した。二日かかった。16 巻以降は今回初読。
最後まで読み終えての感想。あーこういう終わり方かー、と。悪くはないけど、あんまり、望まないタイプの終わり方だった。どんな終わり方がよかったのかと問われると、特に思いつかないけど。望まないタイプではありつつ、それなりに泣いたけど。
ゴーシュ と シルベット の兄妹、二人とも不憫すぎる。さらに ロダ、もう終盤ほぼ居るだけの背景要素で不憫極まる。不憫を言ったら他にもそんなキャラたくさん居るだろうけど。だいたいそういうエピソードばかりで成り立っていた作品だし。それはそれとして、死んだ人絡みで感動誘うようなエピソード多かったな、そこはずるいっつうか、後半辟易としてしまう感覚、あったな。

「I'll」の最終巻は、初めて読んだ時、軽く衝撃的で、なんだこの終わり方は、こんなんでいいのか、今までのバスケ漫画はなんだったんだ、と思ったもので。納得できなかった。が、少し後、1巻から読み直してみて、ああこれちゃんとしてる、唐突に急展開すぎるけど、これは良い締め方だ、と納得できた。最初からバスケ漫画じゃなかった、茜 と 柊 の物語だった、バスケ好き少年の青春漫画だった、と理解できた。
「BADだねヨシオくん!」の最後も、けっこう、衝撃ではないけど、なんなんだ、と思った。今まで散々ギャグ振りまきわめきちらかしてきて、最後の二話は妙にマジなバイクレース、画風まで変わって。そして拍子抜けするほどすっきり片付けられた終わり方。とっ散らかり感ゼロ(ジイ除く)。浅田弘幸 作品を好み、いまだに ヨシオくん に固執する理由は、ギャグ方面じゃなく主にその最終話を読んだ時の感覚、あのラストの読後感、に起因するのかもしれない。

で、その アイル や ヨシオくん の終わり方、はたまた「眠兎」全体にある感覚、その言葉には言い表せないやつが、「テガミバチ」の最後には、いまいち、感じられなかった。話は理解できるし納得もいったけど、それは別の似たような終わり方をした作品で既に何度か味わった感覚であって、「テガミバチ」や浅田作品にそれは求めていなかった。
後々もう一度読んだらまた違う感想を持つかもしれないけども、アイル のように覆るのかもしれないけども。なんにしても、ちょっと残念、という感覚があった。GANTZ のように作品まるごと、作者ごと叩きたくなるほどのド残念ではなかったので、まだましなものだけど。



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