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夏アニメチェック2

異常生物見聞録

古風なアパートの管理人少年とそこに住み着いてバトルする亜人少女たちの話。
中国舞台で中国産、純度の高い中華アニメ。韓国アニメのゴッドオブハイスクールと違うのは、こちらはスタッフの大半も中国人らしく、あちらから輸入した作品の日本語吹替に近い。
それゆえなのか、関係あるかどうかわからないが、ひどくつまらない。作風も古臭いを通り越して幼稚。これを楽しめるのはせいぜい中学生くらいまでだろう。ゴッドオブハイスクールほか、最近なにか古臭いと感じる作品は、そうだつまり幼稚だったのだ。自分はその視聴対象層に入っていない。ここに観るべきものはない。感性は幼稚なはずだが、幼稚な作品は求めていない。
前半10分程度でそう思ってあとは流していたらばエンディング後、Cパートに母国語ままのおまけアニメまで入れてあり、前述のように思ったのが間違いではないことが証明された。
1話もくそもなく、切り。

日本のアニメ産業はジリ貧、コンテンツ供給過剰、作品数を減らすべきなどと言われ続けて久しいのに、隣国の産物に頼ってまで何がしたいんだろう。鑑賞に堪える、見応えのあるものならともかく、こんなキャラ売りにもならなさそうな、食えるところのないものをなぜ持ち込んだんだろう。

宇崎ちゃんは遊びたい!

一時期ネットの一部界隈で騒がれていたことでなんとなく知っていたこのタイトルを目にして避けようかとも思ったが、まあいいかと観てみた。
物静かな男子と小さくてでっかくて騒がしい女子の大学生ラブコメ。話の流れに関係なく画的に SUGOI DEKAI が絶え間なく強調され続ける、所謂おっぱいアニメの部類。嫌いじゃないがそういう作品は大抵、その画に反して中身が薄っぺらいから途中で飽きる。この作品に関しても、SUGOI DEKAI を差し引いても宇崎ちゃんのキャラの存在感がでかく、ほぼそれだけで引っ張っているので、たぶん例に漏れず途中で切る気がする。
一応様子見。

彼女、お借りします

金を払って時間借りできる彼女サービス業の女子を借りてみた冴えない男子の話。こんな風俗モノ、各話オムニバスで毎回単発で終わる話だろうと思ったら、そのまま一本ワンクール続けるのか。
漫画原作らしい。これも主人公らは大学生。今のメインターゲット層はそのへんなのか。それはそれでいいが、 この話をどう続けるのか気になるので、一応次も観る。

デカダンス

人類の大半が失われ荒廃した終末に近い世界で謎の巨大生物を相手に巨大兵器で戦う、という現実的にはまだないけどフィクション的にはもはやありふれた話。本作で巨大生物と戦うのは残存人類が暮らす居住区=町を内包した移動要塞、でその名が「デカダンス」。主人公はそこで暮らし、敵対生物と戦える戦闘員に憧れる少女。
ぱっと見の世界観は前期のアマプラアニメ「リスナーズ」(1話切り)と似ており、冒頭はガンダムイデオンの始まりと似ており、序盤主人公少女の卒業式辞でもって語られた詳しい世界観説明も踏まえるとその他この手の古典的作品のあれやこれやに似たところが散見され、要するに既視感バリバリ。セカイ系は擦り切れるほど使い古されたが、こういった世界の終わり系ももうなんどめだナウシカのレベル。ああそのジブリ的な古風さもあるか。タイトルからして「退廃」か。
といった感じで開始1分程度で呆れかけたが、意外に結構よかった。男臭い登場人物、軽いようでいて重さ暗さも窺えるけどベタつかない感じの会話、海外受けしそうなノリの作画、などが嫌味を感じず観ていられた点かと。あとエヴァシドニアを思わせる、要塞内のインフォメーションボイスや操作行動指示台詞、要塞の変形を段階的に行う確認台詞付きの演出も好き。なんか一瞬ロズワールが居た気もする。波動砲っぽいものを撃ち出すのかと思ったらパンチ、という要塞の最終攻撃手段もイデオン好きとしてはおもしろかった。微粒子レベルの振動波かなんかを伝導させて粉々に融かしているみたいだったので厳密にはパンチじゃなさそうだが。
世界観、背景設定が使い古されているものだけに先々どう展開していくのか見物。