BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

theHunter Report 5

結局長文化。


真夏のハンティングデイズ・続々

六日目

前日のコヨーテへの鬱憤によるものか、不眠気味。昼過ぎに始めて、すぐにアメリアカシカに遭遇。思いがけず短時間に二頭を仕留められ、幸先よし。コヨーテの餌場を目指して少し進むと、小さな湖に食事中のマガモの群れ発見。距離はあったが時間をかけて匍匐で近づき、一羽を仕留めることに成功。さらに、その岸辺から近い草原に食事中のオジロジカの群れ。夜でないとミッション条件に掛からないからどうしようかと思いつつ、じりじり近づく。ビギナー向きのオジロジカでさえこのチーラでは気配に敏感で、逃走するわけではないが近づくたび距離を取られる。無意識な防衛本能か。よさげな写真でも撮れればいいかとカメラを構えていると、右端から大きなケツがフレームイン。目近に別の団体がいた。驚き焦りライフルを構える。不思議と至近距離から逃げないので落ち着いて心臓部を狙って撃ち込む。確実に当てたが即死とはならず。オジロジカのくせにタフだなと思いつつ追いかけると、二十メートルほど先で倒れた。そいつはアメリアカシカだった。一日で、1時間かからず三頭目。昨日とは大違い。昨日はなんだったんだ。

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さて、肝心のコヨーテはどうだろう、と目的の餌場を目指す。途中シカに声を掛けられたりしても無視。コヨーテ場に近づくと、うまい具合に威嚇の吠え声を上げてきた。こちらも応えてやろうとウサギ真似の笛を二度吹き、少し進んで木の根元の茂みに身を隠す。一切の身動きを止めて誘いに乗って来るのを待つ。1分ほどして真後ろでガサガサと音。焦ってはいけない。ゆっくりと後方に視線を向けるが何も姿は無い。またしばらく静止して様子をみたが辺りは静かなまま。でも何かまだ近くに居るような気がする。ゲーム上で生じる気配を感じたのではなく、ただの勘。この勘が当たったことはほとんどない。待ち伏せしていた木の根元をゆっくりと回り、目指してきた餌場に出る。その時、木の陰から右を向くと、わりと近い距離に、居た! コヨーテ! しかも動かず立ち上がって周囲を窺っている。これを逃す手はない! 突発的遭遇の瞬間に双眼鏡から銃に持ち替えて手間取るのを防ぐため、ここでの周辺観察はライフルのスコープを使用していた。しかも今日出掛けに買ったばかりの少し高価な、今までのデフォルト装備より良いやつ。おかげでくっきり捉えたぜッ! チェックメイトだ!! などとイカした台詞を思いつく間もなく、とにかく逃げられる前にやらねばと、やや拙速に撃ち込んだ。
残念ながら逃げられた。またも痕跡が残らない。あと1秒、落ち着いて照準を合わせる冷静さがあれば、と悔やみながら逃げた方向をダメ元で追うと、数十メートル先で青い反応が現れた。さらに血痕もあった。当たってた。即死じゃないけど。マップを確認すると狩猟圧が広がっていた。きた! 仕留めてた! 青い足跡を幾らか辿った先に、とうとう見つけた。丸一日掛かりの念願、コヨーテ。

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今日の開始から1時間ちょっと。コヨーテの餌場に近づいたところからでも10分程度。ほんと昨日はなんだったんだ。やはり運なのか。何にしろ、苦労が報われた。めでたく「チーラ」で「コヨーテ2匹」のミッションも達成。祝報のごとく無線で新たなミッションの依頼が入る。
その後休憩挟んでまたやって、チーラのすばしこいウサギを狩ることにもやっと成功。次いで夜のシカ討伐ミッションも達成。欲をかいて無益に追加でオジロジカを撃ったが致命打にならず、長く苦しめてしまったところで申し訳ない気分になってやめた。
結局コヨーテも含めて今日は一発も外さなかった。クイックキルはマガモだけだったが。


七日目

コヨーテ打倒の目標が無くなって少し脱力。昨日の色々の報酬で所持金がだいぶ貯まったので、レベルも上がってアンロックされたショットガンとハンドガンのサイト(スコープ)を購入。だがショットガンは倉庫に置いて、買ったきり未使用だった弓矢を装備していく。
ずっと未達成のミッション「別々のクロクマ2体の写真を撮る」のためにチーラからバルモントまで戻る。が、歩き始めてほどなく、コヨーテが吠える。無視して進んだが何度も呼びかけてくるので相手をすることに。昨日と同じように、声の方角に向かっていき再び威嚇の声が上がったらウサギ真似の笛を吹き、匍匐で少し離れて待機。という要領でやって少しの後、反応は無いがライフルを構えてスコープで見回すと、夜の闇の中、近距離に既にいた。そのまま撃つと、ばっちり首にぶち当たって二三歩先で倒れた。喜んで回収に近づいたらば、異変。遺骸のシルエット表示は出て回収確認もできるのに、キャラクター画としてのそいつの体が無い。

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これでここ数日来の不可解がはっきりした。
どうやら撃たれた痕跡が残らなかったり途絶えたりすることも含めて、バグだたぶん。獲物を撃つという事象から派生する多種多様なプログラムの動きが、処理しきれないのだ。獲物が「撃たれる」、血しぶき「着弾跡が残る」、獲物が「即死する」or「被弾時逃走的なモードになる」、及び即死の場合は狩猟結果の「計算と判定」、逃走の場合はそこからクイックボーナス等の「カウント開始」、足跡や血痕の「表示」、さらに周辺動物にも「影響が波及」してそいつらもまた「痕跡を残す」、といった数々が瞬間同時多発的に動くので処理が追いつかないのだろう。つまり痕跡が残らないのは処理が飛ばされた結果。ビギナー向けの鈍いシカを撃った時など、着弾から逃走を始めるまでにラグがあったりするのも同様のこと。もしかしたら、鋭敏で敏捷なコヨーテだからこそ生じるバグなのかも。もしくはうちの PC がついていけていないだけか。そんなに貧弱ではないはずだが。
メーカーがこのソフトにどれくらい力を入れて開発を続けているかわからないが、Steam で売れているように見えても局地的一部ユーザーのみに高評価されているだけだろうから、発売開始から年月経っていてもこんなバグがあって当然なのかも。折り合いつけて、バグを発生させないためにも極力即死を狙うべきなんだな。でも遺骸すら消えるんじゃ、どうしたもんかな。

さてその後、
さらにコヨーテがいて、やはりウサギ真似でおびき寄せに成功し、今度はハンドガンで撃ち取った。ハンドガンサイトはただ銃に発光部が付いただけで役に立っている実感がないが、関係なく狩れた。

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再びバルモントに向けて進む。
ハイ湖を経由している最中、今度はヘラジカが眼前数メートルに出てきた。弓矢の試し打ちにその胸めがけて射ると、静かにズッと刺さる手応え。あのタフなヘラジカが視界から消えないうちに倒れた。なかなかきれいに撃ち込めていた。

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次に見つけたオグロジカにも試し打ち。足に当たっただけだったが仕留められた。さっきのヘラジカでは確認できなかったが、今度は遺骸にもちゃんと矢が刺さっていた。

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さて本題、クロクマの撮影。
「クロクマ」という種類の動物がいるのかと図鑑を確認したが載っておらず、どうやら「アメリカグマ」の黒いやつを撮ればいいらしい。バルモントに出て南下を続けていったら、先日撲殺された近辺でクマの威嚇声が上がる。その方向にゆっくり近づくと、いた、けど黒じゃない、赤いっぽいやつ。まあいいや。そこそこ至近距離で逃げないので、またも弓矢で狙う。立ち上がりきょろきょろしているところを胸にめがけて一射。音もなく命中、一歩も動かずその場で倒れた。着弾の血飛沫の上に遺骸が転がる完璧100%のクイックキルに我が事ながら驚喜。強い。発砲音の響きで周りをざわつかせることもない、弓矢すげえ。

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何でも屋(4種類の武器で異なる動物を狩る)という実績も達成。9.3 %のプレイヤーしか達成していない実績らしい。むしろその程度しかまともにやり込んだプレイヤーがいないのだろう。
写真を撮ることなく満足してしまい、今回はおしまい。
調子が良いと2時間でもこんなに狩れる。

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