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秋アニメチェック7

禍つヴァールハイト -ZUERST-

冒頭説明聞き流して世界設定の理解いまいち。圧政かなんかのためにテロを企て重火器を密輸した若者組織、その密輸品を自覚なく運搬途中に積荷検査で咎められ罪を着せられた男。若者たちは密輸品奪還ついでに彼を脱走させるが、そこに国の衛兵部隊的な方々お出ましで戦闘。濡れ衣で無実だったはずの男は若者たちの中の女子を助けるため兵士の一人を刺して、といった1話。
スマホゲー原作。このタイトルは聞いたことあったがよくは知らない。ゲーム原作だとゲームの色を損なわせないがためにゲームっぽく、見ようによってはチュートリアルっぽく、無駄ストーリーを引き伸ばしただけのような感じになりがちだが、この作品はキャラが立っていてしっかり脚本がなされていると感じた。もしくはゲーム自体、元からそうなのだろうか。
正直このテロ組織と国との戦いだけでもよさそうだけど、それらとは別にモンスターが出てきていてどうやらそっちが本題らしい。
密輸品を運ばされた男イヌマエルとかいうやつは、物語の始まりに置かれたただのサブキャラかと思ったらエンドロールのトップキャストでびっくり、主人公かよ。
OP がオペラ調のボーカルに、バックの画にはキャラなしでスタイリッシュ、でも良いのはここだけだろうなと思ったり、ゲーム原作だからって穿った目で見ていた。が、良い方向の意外性があって結構有りだった。観よう。


池袋ウエストゲートパーク

この作品だけアマゾンプライムビデオ。
池袋駅西口公園およびその近隣を舞台に、そこらに暮らす果物屋の息子とそいつに絡むチーマーやら警官やらワケアリやらが織り成す、池袋賛美群像劇。
だったなドラマは。その実写ドラマも早20年前。だがいまだ IWGP と言えばあのドラマの印象しかない。アニメ化の報を知った時、いやいやあのドラマが既にアニメみたいなもんだったろう今さらなにを、と思った。
観てみれば、これはドラマ版は無関係の完全な別物として見なければいけないのだろうが、どうしたってあのドラマ版のインパクトの強い堤幸彦演出と比べてしまう。見劣りしてしまう。IWGP の名で出てきた映像作品としてこのアニメはまったくもって物足りない。こんなにも普通のアニメになってしまうとは思わなかった。ヒプノシスマイクのドぎつさを見習えとは言わないが、なんか、こんなんでいいのか?と疑問符を付けざるを得ない。
声優に違和感、脚本に違和感、いやいやいや違う違う、やっぱりただドラマ版と比べてしまうだけなのだ。きっとそんなの知らずにまっさらの新作アニメとして観たらちゃんとしているのかもしれない。たしかドラマ版は宮藤官九郎が原作をいじった上に、さらにその脚本を無視して堤幸彦が小ネタ入れたり自分の好きにやったらしいので、原作準拠だとこういうもんなのかもしれない。要は原作がつまらない? 読んでないから知らない。
とにかくドラマ版とは別物、Gボーイズのカラーからして違うし、相通ずる点がないから別物なんだ、と思い込もうと思ったら ED がヒップホップ調で、やっぱりそのテイストは外せないのか、と引き戻された。
シリーズ構成・脚本:志茂文彦、制作:動画工房。このクレジットだけ見ると良いもの出てきそうなのに、どうしたもんかなこれは。
また殊更に困ったことに諏訪部順一が出ている。観ろって言われている。観るのはたやすいが、評価はし難いだろうなあ。




あと2本あったが、一本はショートアニメ、もう一本は配信開始が来週でどうも趣味に合わなそうな匂いがするので、1話チェックはここまでとする。

全25本、過去最多の数をチェックした。
1話切り確定したものがたったの6本。
2話チェックも進行中だが、恐らく16~18本くらい残りそう。
豊作期なのか選別判断が甘すぎるのか、いずれにしても多い。


考えてみればステイホーム的な世情というのは、元来専ら内に籠もって粛々と仕事をするアニメーターやアニメ制作者にとっては、理屈から言えば作品クオリティは上がるほかないような状況のはずで、この豊作っぽい機運はそんなことが実証、反映されているものなのかもなと思ったまとめ。