BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

音楽こりずに

iTunes で買った。
au の長期契約優待なんたらで au PAY マーケットで使えるポイントが 3000 だか貰えて、でも特に欲しいものなくて、使えるなら Steam で使えるウェブマネーとかにしたいけど無くて、Apple/iTunes のギフトコード交換があったのでそれで妥協。
iTunes ストアのウィッシュリストに入れていたやつを買った。以下それら。


さユり「葵橋」
春期アニメ「イエスタデイをうたって」エンディング主題歌その2。
劇中リクオとシナコに対するハルの目線を歌ったものっぽく、古典シューティングゲーム風の演出で撃破されて GAME OVER と出る皮肉な映像と共に可笑しくも悲しく思った。
Bメロ「君を待っていたバイト終わり 言えなかった話がある」というところが切なく、映像の可笑しさに反して少しホロリと来た。サビがずっとファルセットというのもインパクト強かった。
初めてその ED でこの歌が流れた時、クレジットが出る前にさユりだとわかった。そんなに好きなわけでもないはずだけど、気づけば購入3曲目。アニメの終盤にはまた ED が別の曲に変わってしまったが、この曲が既に配信されていることを知りすぐに買った。つまりこの曲だけだいぶ前に買ったやつ。
さユりの音楽性は打ち込みと生音のバランスが曲によって異なり、生音寄りの激しいロック調の楽曲が多い印象だけど、自分の好みは激しさやや控えめでキャッチーなポップ曲。でもそういうのは若いファンには受けないのか数が少ない。そんなわけでファンにはほど遠いが、追っかけてもいないのにちょくちょく出くわしてその度に耳に留めさせる、近年の若いミュージシャンでは珍しいタイプ。がんばって生き残ってほしい。


恋とプロデューサー featuring Konomi Suzuki「舞い降りてきた雪」
アニメ「恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~」エンディング主題歌。
夏期アニメなのに曲も詞も ED 映像も完全に冬だった。そしてざっくり90年代全盛期の ZARD 風の楽曲、具体的に「きっと忘れない」を彷彿させる。作曲は中島卓偉。自身による仮歌が想像つきそうな歌謡曲的歌い上げスタイルが似合うメロディー、ベタな曲展開だけどこういうのに弱い。ベタを衒いなくやれてその上で個性を出せるひとは強い。
アニメで流れたサビはフル版では最後の大サビに当たる。「♪とーまーどぉーいわぁすーてーてえーえー」っていうタメを効かせた歌い上げが気に入ったんだけども、通常のサビは少しメロディーの譜割りが違い、大サビの盛り上げのために敢えて抑え気味にしてある感じ。フル版の大サビはアレンジも盛り盛りで大げさな感すらある。過剰というか。舞い降りるレベルじゃなくドカ雪感。まあいい。
Konomi Suzuki = 鈴木このみ
このクールに主題歌担当作品が3作もあったという、いつからかアニソン界で存在感を示すようになっていた女性シンガー。だが、このひとの歌う楽曲のほぼすべてが全く印象に残らない。どれもテン年代アニメ主題歌のテンプレっぽいハイテンポでパワフルボーカルで、でも右から左に抜けていくだけのやつ。デカダンスの OP とかまさに。このひとダメだこんなテクニックで歌い上げるだけのボーカルはつまらない絶対金を払うことはない、とか思っていたが、曲が曲だとちゃんと聴けるんだな。技量力量があるからこそどんな歌もこなせるってことでもある。自分の耳も大概いい加減。


電気グルーヴSet you Free
30周年台無し事件以降、デビュー以来居座り続けたキューンソニーを離れての第1弾。新事務所兼レーベル?で自主リリースなのか。
どんなものを出して来るのかと思ったら変わっていなかった。「Fallin' Down」とかそのあたりの延長っぽい。どころかよりポップさを増している。ミュージックビデオも理解不能度合いを上げている。トビウオのようにギターが大海を飛び渡る。それがエスカレートしていってグランドピアノが飛び跳ね出した時には大笑いした。これ好き。


本田毅「Effectric Guitar」
昨年 2019 年4月発売、PERSONZ のギタリストとして知られるひとの活動歴35年における初のソロアルバム。出たことは知っていたがスルーしていた。先日ユーチューブのおすすめにこの中の「BLOOM」という曲を実演する映像が上がってきて、それが良かったのでアルバム試聴したら買ってもいいかもと思った。を経て、前述の通り購入の機会が来たので買った。
全10曲+ボーナス1曲。すべてギターインスト曲。ボイスエフェクト程度に加工された音声が一部で聴けるが所謂歌のようなボーカルトラックは無い。ギタリストだもの。タイトル通りこの方のギターの特徴であるエフェクターを多用しての色鮮やかなフレーズばかり、かと思ったら結構素音に近いのも多い。特に一曲において一番の聴かせどころとなるパートは加工表現よりも演奏技術の腕で聴かせてくる感じ。でも還暦手前の御方とは思えない、若々しい激しさと瑞々しい音色が満載で、厚かましいほどテクニックを押してくるようなソロギターとは違いポップでもあり、良いアルバムだと思う。
「BLOOM」を聴いているとパーソンズの曲を聴きたくなり、大好きなのに久しく聴いていなかった「DREAMERS ONLY」、「PRECIOUS?」、「MOVE」の3枚を再びよく聴くようになった。現在の、ここ十年くらいのパーソンズは音が変わってしまってあまり好んでいない。あの頃の音に戻ってほしいが当人らは望まないだろうから、昔のそれらを聴けばまあ満足。
このソロ作の音は、JILL のボーカルもなく他のバンドメンバーも関わっていないけれど、こういう音のパーソンズも有り得たんじゃないかと想像させてくれるおもしろいものだった。パーソンズのギターのひとのアルバム、というまさにそのイメージに違わぬ作品だった。