BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

秋アニメさらに追加チェック

D4DJ First Mix

10月末からのスタート。アイドル × DJ × 学園モノ。
アフリカの島育ちの少女が転校してきた学校でDJ活動を知りその道に目覚め、その縁で出会った同校の生徒らと共にそういったパフォーマンス活動をしていく、といった話らしい。
ベースはアイドルアニメ。話の筋はたぶんガルパンとか咲 saki シリーズとか、最新同期では「いわかける!」とか、みたいな学園対抗タイプの変則スポ根モノ、なのではないかと。
監督はまともな方の水島こと水島精二。あんまりこの方の作品に触れたことがないので特徴がわからない。時々「ん?」と思う妙な間があったけど、それ以外は特に気にならなかった。
作画は動きの多い部分は基本的に CG ベース。アイドルアニメ、踊るのでまあそうなる。わかる。良くも悪くもない。
脚本面はまだよくわからないが、芝居、ドラマとしてはとりあえずおもしろそうな感触はなかった。以前ならすっぱり1話切りかも。ただ、あんまり不快に感じるほどでもなかった。
ちょっと気に障ったことと言えば、この1話のみのテーマ楽曲なのか、「WOW WAR TONIGHT」が扱われていたこと。もう25年も前の曲だし、原曲の歌手は歌手業やっていないし作曲したひとも引退宣言しているし、どう作り替えようが異論はないんだろうが、原曲のできた経緯や歌詞に込められた原曲歌手と作曲家の熱意とか原曲発売当時の感覚とか、そういうのを一切踏み倒してただのカラオケ程度に使われていたのが、原曲を好む者としては少し嘆かわしいような気分になった。特に ED での1コーラスぶつ切り編集加減、歌詞のズタズタを全く意に介さないようなショートカットが残念だった。
まあまあ、DJというのをサンプリング、カッティング、スクラップ&ビルドで原曲無視して再編集するのが仕事のアーティストであることを含めれば全然普通のことだから、作品テーマをわかりやすく示す表現としては全然間違っていないとも思う。
そういったことはそれはそれとして、さてこいつを見続けるべきなのかは別問題で。答えは次で判断する。もしくは次の次くらいか。


アサルトリリィ BOUQUET

アマゾンプライムビデオ配信。これも今季オリジナルアニメとのことで。タイトルから何か既発作品の続編だと思ってスルーしていた。
50年前に現れたという人類を襲う謎の怪物「ヒュージ」、それに対抗できる機械仕掛けの大型武具を振るう少女たち「リリィ」を養成する学園に入学した一年生少女たちを中心とする話、らしい。
専門用語を交えつつも1話なので様々設定や世界観を説明する台詞はあったが、流れ的に不自然な突っ込んだ話はあまりないため、とりあえず謎だらけ。50年前と言いながら今がいつかは不明。ただし何年であろうがあまり意味はなさそう。ポイントは50年前に何があったかとか、なぜ大人でなく少女が、しかも身ひとつで立ち向かうのかとか、そういうところだろう。
そこらへん含めても、あまりにベタが多い。ベタ、ありふれた設定。いや現代現世の現実には有り得ないけどフィクションとして見飽きた設定。
人類に仇なす謎の脅威、それに対抗する少女、なぜか制服で、視聴者サービスのためスカート丈短くて、腕や肩の細さに不釣り合いな武具を難なく振り回し、集う仲間は皆同類の女子女子女子、人懐こいのタカビーなの口数少ないのメガネっこだの巨乳売りだの、見分けやすいように髪色は個々に色とりどり、でもって主人公はその筋の素人だけど天賦の才覚で経験者や強力な先輩にも一目置かれて、攻めても劣勢でも主人公補正、それがフィクションというもの的な御都合で御座い。
さらに極め付きのベタが「リリィ」、百合。タイトルにそれ、登場キャラは女だらけ、そして舞台となる学校が「百合ヶ丘学院」。主人公の名前「りり」、そいつが憧れる上級生の名前「ゆゆ」。ED にもその筋の紳士淑女に好まれそうな絵が満載。やりすぎだ。
そういったベタが全部悪いわけじゃないけど、むしろわかりやすい分話が早くて良い面もあるけど、そんなベタを並べ立てた上でどうすんの?何を見せるの?というのが制作者たちの腕の見せ所なわけで。1話時点ではそこのところがまだ何もない。
アニメ制作会社はシャフト。まどマギが合わなかったため苦手意識がついてしまって久しい。この作品も上っ面だけ見ればまどマギ路線と言えなくもなさそう。だから合わなそう。

最新5話まで観た。
案の定というべきか、「りり」と「ゆゆ」が姉妹の契りとかいうのを交わして、「ゆり」と揶揄されたり、そんなこと憚らず抱き合ったりなどまである。呆れるほどの百合押し。
何かあるかと思った3話は、夢結の過去回想で少々ショッキングに感じられる描写はあったものの主要キャラ首ちょんぱレベルではなく、続く4話5話は無難な日常回でチームメンバー集めという主題があったものの特に面白味はなく、主張されるのはやはり百合要素ばかり。

アマゾンレビューでは誰もが各々の視聴履歴から知っている少女集団モノアニメのタイトルを挙げて比較する文が目立つ。実際確かにどこを取っても別の何かに似ている要素が様々あり、良く言うなら過去作の美味しいとこ取り、悪く言うとオリジナリティが薄い、と言えてしまうかも。
これで脚本が痛いとか寒いとか演出が残念とかならバッサリ切ってしまっていいんだけど、そこそこちゃんとしているから困る。何を困るのかと言えば、きっと最後まで観ても大して何もなさそうだから。有り得そうな結末のパターンがだいたい見えてしまう。その上でこの少女群像劇のみを取って楽しめるのかどうか。
余裕と気力が続くなら観る、そのくらいにしとこう。