あとから数えやすいように５作ずつ区切ることにした。
怪病医ラムネ
弱った人の心に霊的なものが憑いて罹る「怪病」、それを治す若医者の話。それって精神科医とか霊媒師と言うのでは。と思っていたらばやはりそんな感じで、内容的にはコミカルで子供向けの「蟲師」という感じだった。雰囲気は似ても似つかないけど。
漫画原作らしい。チーフＰはポプテピピック他を仕掛けた須藤孝太郎らしいが、特筆すべき点のないよくある原作モノアニメという感じだった。
音楽を偉大なるヒットメーカー織田哲郎が担当。ということで音楽にも注目して観ていたものの、これまたべつに何と思うこともない BGM だった。
いや考えてみれば元よりアニメのみならず映像関連で BGM に関心を持つことなんて稀で、「そのシーンで BGM が鳴っているか鳴っていないか」、劇の邪魔をしているかいないかぐらいしか気にしないので、音楽担当が誰であろうとどんな音を鳴らしていようと、邪魔でなければなんでもいいんだ。後々振り返って、作品の空気づくりに音楽も重要な要素だったなと思う作品もあるにはある。それこそ蟲師とか、今期続編のあるゆるいやつとか田舎のやつとか。
でも稀であり、この作品はその稀な部類にならない感じ。音楽も内容も。
怪物事変（けものじへん）
人外半妖探偵モノ。「虚構推理」風かな。ジャンプ SQ の漫画原作らしい。上のラムネとも作風が少しカブるが、作画、脚本、キャスト等々こちらの方が良い感じ。
なにしろ諏訪部順一が主役級。キャラクターも好みな感じ。他にまだ出てきていないけど花江夏樹、花守ゆみり、花澤香菜のトップ花声優３輪が揃っているらしい。これでスベったらよっぽど原作かスタッフがアレだってことになる。それはそれでそのスベり加減も観てみたい。期待。
スケートリーディング☆スターズ
フィギュアスケートの団体版、スケートリーディングをやる男子高校生たちの話。「コードギアス」シリーズ他の監督：谷口悟朗によるオリジナルアニメとのこと。
ただのイケメン売りのやつかな、スケートモノなら「ユーリ!!! on ICE」の後では何やっても厳しいだろう、などと１話切り確認気分で観たが、全然、かなりちゃんとしているっぽい。
導入、スケートリーディングの説明、主人公が挫折から立ち直っていくまで、無理のない流れで問題なく観ていられた。登場人物それぞれのキャラクターや立ち位置はこの手の作品でありがちなやつばかりだけど、そういうのも話をスマートに進めるために計算ずくで作られている感じがした。
こりゃ切れないかも。
IDOLY PRIDE -アイドリープライド-
アイドルグループ × プロデューサー男子の成長ドラマっぽい。ほぼアレ系。ヒロイン格のソロアイドルは既に事故死しており幽霊になっているという蛇足としか思えない要素が入っている。しかも声優が神田沙也加。マジモンのアイドル血統のひとを最初に殺しておくとは。
主役のアイドルグループのメンバー一人ひとり正面顔を映していく冒頭導入部はよかった。キャラデザがかわいくて。プロデューサーがメンバーの名前を呼び捨てで呼んでいく中で一人だけ「はるこさん」と呼ばれるひとがいるのも落ち担当みたいで笑えた。
しかしどうかな、今期アイドルモノが多い中、こんな便器に腰掛けたりしない系の言わばふつうのアイドルモノは、観るべきものが何かあるだろうか。死者でお涙お誘い要素もあって既に卑怯なにおいがしているし。
原案者に花田十輝の名前があったり、シリーズ構成：高橋龍也はアイマスやデレマスのひとでこの手の作品のベテランだが。切る候補としておく。
無職転生 ～異世界行ったら本気だす～
タイトル通り異世界転生モノ。由緒正しく交通事故で死んでから赤ん坊転生パターン。生まれつき魔法が使えるという八男パターン。たぶん強くて無難な生活をしていくパターンかと。
「死にかけの俺」という台詞があったのでまだ元の世界の主人公男も死んでいないのかも。とすると話がややこしくなるというか一命取り留めて夢オチに終わる可能性もある。
その「前世の俺」が常にモノローグで主人公の心境を喋る。その声優が杉田智和ということで、杉田モノローグと言えばハルヒのキョンだけども、この時期では前期の「土下座で頼んでみた」も想起させ、またその土下座最終回がこの作品と繋がってもおかしくないような終わり方だったので、序盤そのことに気づいたら内容と関係なく無駄に可笑しかった。この主人公少年がメイドや家庭教師少女に対していつ土下座するのかと思ったりした。「実質土下座２期」と茶化す声もあるらしい。深々納得。
原作が KADOKAWA のラノベらしいので「異世界かるてっと」次期参加作候補になりうる。原作者はそのかるてっと４作の作者たちと繋がりがあるとウィキペディアにも書いてあるので確実かも。観ておこう。
つづく。
