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21冬アニメチェック5

のんのんびより のんすとっぷ

ABEMA アニメでウェブ最速配信。dアニだと 15 日からなので待ちきれず観た。
田舎少女4人の日常ほっこりコメディ。劇場版を挟んで5年ぶりのテレビシリーズ3期。百点満点減点無しだった2期から、何も感想の出て来なかった劇場版で個人的評価を少し下げていたので、なるべく過剰な期待はしないようにした。
内容は相変わらず。もはやお馴染みの作風。もちろんそれが求められたものだし、そこに不満はない。が、今期類似作品直接対決で共に覇権シードである「ゆるキャン△」2期と比べると、若干弱いかな、と感じた。スロースタートなのだろう。スローが持ち味の作品だし。声優陣がこのキャラクターたちに熟れてしまって芝居の新鮮味が薄いのも、致し方ないか。
またそれとは別に、この5年でれんげ役の小岩井ことりは声優でない本人独自活動の躍進がめざましいことになったがために、れんげの声にそのひとの顔がちらついてしまって、れんげが台詞を発するたびに気が散る。担当声優本人のはずなのに小岩井ことりがれんげの声真似をしているように聴こえる。
ゆるキャン同様に年初に2期を見直したのだけどその時にはそういった違和感はなかったので、たぶん5年の経年による変化と思わざるを得ない。そんな風に感じるのは自分だけで、作品自体、声優さん自体にはきっと問題はないはず。話数重ねて見続ければ慣れるはず。

バック・アロウ

閉鎖的世界でのロボット格闘戦みたいな。色々と要素、情報量多い。同期スタートのスケートリーディングのやつも手掛ける谷口悟朗監督による、こちらもオリジナルアニメとのこと。
ファンタジー世界かと思ったらスーパーロボット風の巨大人型兵器が出てくる。「ブライハイト」と呼ばれるそれは、操縦者になるやつが特殊な腕輪を着けると顕現し、その姿は操縦者の精神次第で異なるとのことで、この1話に出てきたのはエヴァ零号機風量産機、同弐号機とカラーリングそっくりのやつ、あとバッフクラン重機動メカ風、グランベルム風、グリッドマン風など既に様々。
話の基本はウルトラマン的、そのヒーローが変身するとスーパーロボットで、ロボットはジョジョのスタンド的な成り立ち、で姿かたちはエヴァ使徒や、みたいな。加えて世界観はナウシカ風っつかジブリ風な異世界っぽさも。とにかくどこかで見たような要素がごった煮されている。
で、タイトル、観る前に「バッキャロー」みたいな語感だなと思ったら本当にそれそのままらしくて笑った。
OP に載るクレジットが主要キャストのみ、っていうところからただものじゃあなさそうな気はした。が、全体的にはやや子供向けっぽいのが悩みどころ。

WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~

サーフィンやる男子高校生のスポ根。舞台が茨城・大洗ということで戦車について触れたりしたら負け。はい負け。
主人公はずぶの素人、その筋の達人的転校生がやってきたのが事の始まり、実は主人公には親の遺伝で卓越したその筋のセンスがあった、というよくある由緒正しきスポ根王道初期設定を展開する1話であった。
MAGES. のオリジナル作品で 2018 年からドラマ CD 等で展開、昨秋に劇場版3部作として公開されたアニメの完全版となるテレビシリーズ、とのこと。
美男子キャラ中心で女子向けっぽいけども、監督が「少女終末旅行」「ゴブリンスレイヤー」の尾崎隆晴、シリーズ構成が筆安一幸と、自分好みの方々が手掛ける作品なので簡単には切りたくない。
正直、会話のテンポがタルいというか、主演陣の芝居がいまいちなところがあったように感じられたけども、「WAVE」、波の話ということで、日常会話や訓練パートは「凪」であって敢えて抑えているんだろうな、1話はまさにパドリングなんだな、と贔屓目に肯定的に捉えた。
作画面では、波や海はほぼ全部 CG で、場面によって時折キャラクターも CG になる。CG がなければサーフィンのアニメなんてできんわな。モビルスーツの足の動きを省略するために宇宙空間を舞台にしたガンダムみたいなもんだ。履帯の動きを CG で描けるからこそ戦車のアニメもできたって言っていたし(2敗)。
しかし基本的に監督や作家には執着しない。駄目なら駄目で切る予定。

SK∞ エスケーエイト

化粧品だかアイドルグループだかの名前みたいだが全く関係なく、スケートボードマリオカート風レースする沖縄少年たちの話。アヴリル・ラヴィーンが「Sk8er boi(スケーターボーイ)」で世界のポップシーンを駆け抜けたのは二十年くらい前になるか。そんなスラング表記はとっくに忘れていた。
帰国子女のイケメン転校生がやってきて話が始まる点は一見これまた王道スポ根風。でもこの転校生はスケボー素人で、地元少年の方がキャリアあり。かと思えば転校生はスノボ経験熟練者でスケボー初体験にしてスゴ技決める。やはり王道設定と言って差し支えなさげ。
しかしレース自体は非合法っぽいというか不良的というかアングラな感じで、スポ根風味は初期設定のみのよう。1話はそれなりに楽しめたけど全体的に「天晴爛漫」と似たにおいがする。
制作はボンズ、監督:内海紘子は京アニ関係の出身でその筋では有名な方らしい。それが保証になるか信頼足りうるか、なんとも。

ぶらどらぶ VLADLOVE

献血好き少女、吸血鬼少女、血液マニア女医らによる学園コメディ。
原作・総監督・シリーズ構成:押井守による久々のシリーズアニメ*1だそうで、監督:西村純二ほか「押井組」スタッフによる注目作とのこと。キャストも佐倉綾音日高里菜ほか現代のアニヲタ受けしそうな面子を揃えている。
2月からの本格配信に先駆けてユーチューブで1話特別編公開、ということで観てみたが、途中で鼻毛が気になって鏡を見て抜き始めたのだけど、勢い余って鼻下や顎の手入れにも至り、ED までその手が止まることなく、最終的に画面をあまり観ていなかった。つまらなかった。
ちゃんと観たことないけど「うる星やつら」とかの路線を狙ったものなのだろうけども、なんというかそういうのが流行った時代のその手のノリそのままなのだろう、ギャグの入れ方とかコメディのセンスが古いと思った。主にメタ的台詞とか、「自主規制」だの芸術的なんたらと書き込みを入れる文字芸とか、あーこれ笑いどころなのかーと。自分が好んで観ることのなかった時代のアニメはこんなだった気がするなーと。押井守作品に限らずこういった作風を好む方々には爆笑の小ネタなんだろうな。
などと冷ややかに思ったが、ユーチューブの動画コメント欄では、少なくとも日本人のコメントでは絶賛が多く、楽しめないのは自分だけらしい。しかしアニメの公開情報を得てユーチューブの特定動画にアクセスしてくるのはよほど限られたアニヲタである可能性が高いので、他の動画サイトで公開された後の一般評価はまた違ってくるかもしれない。
何にしてもこれもまた苦痛を伴いかねないコメディなので、これまでだな。




つづく。

*1:テレビ放送は未定なので「TVシリーズ」とは謳っていない。よって「シリーズアニメ」という微妙な表現になっているようだ。