BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

アイ★チュウ

全 12 話。
それぞれに様々な経歴や趣味嗜好を持ちつつアイドルを目指す青年たちが集まるアイドル育成学校の話。総勢 30 人くらいが気の合う2人~6人ずつに分かれてユニットを組み、主人公チームは3人組の正統派、ほかは双子デュオ、帰国子女5人組バンド、芸術系、厨ニ系、男の娘などいずれも個性的。
ユニット内部でもそれぞれ個人でもなにかと事情を抱えており、「男性アイドル」というものを続けることについて、その頂点を目指すことについてなどそれぞれに度々思い悩み、壁にぶち当たり、そのたびに全員で励まし合い助け合い切磋琢磨。
終盤は世界的人気の先輩ユニットとの対決があり、その過程でまた悩んだり苦汁をなめたり。でもまー、最後は全員参加曲を歌ってわーい。

端的に言えば青春群像劇。清濁の濁がほぼ一切ないタイプの純アイドルものなので、基本的にすべてがぬるい。そういう純潔なやつを好むひと向けなのだろう。楽曲もベタなポップソング、バンドっぽいロック寄りのもの、ダンサブルなものなど、各ユニットの特性に合わせて作られてはいるんだろうが、如何せん全部アニソン然とした質感の音や歌声なので、どれをとっても代わり映えせずほぼ耳に残らなかった。1話と最終話に使われたつんく作詞作曲によるテーマソングだけは毛色が違って悪くなかった。
あと唯一、主人公ユニット「ファイヤーフェニックス」の持ち歌は主人公役の KENN の少し尖った歌声で毎回のように歌われるのでサビだけは覚えてしまい、「♪光って光って」っていうクセの強い歌い方を真似て口ずさんだりもした。曲名おぼえてないけど。

こんなぬるい作品をなぜ観続けられたかと言えば、声優陣の面子によるところが主、というかほぼすべてだと思う。今期を含めこの一年他の作品で堂々主役をやっている若手男性声優たちがこぞって顔を揃えてアイドルをやっている、という点が最もおもしろかった。あの作品のあいつとあの作品のあれが同じユニットで! あの人気作のあいつとあのひととあいつもいるじゃん、って見方をして楽しんだ。

最後の最後に調べて知ったけど、ゲーム原作だったらしい。キャラの多さと声優の豪華さはそれに由来することだったか。