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BOOTSFIGHT IN THE AIR

春アニメ雑感 主に11話

戦闘員、派遣します! 11 話
悪の組織が「キサラギ」って名前であることを最終回前にもなってまだ覚えることができていないことに気づいた。


NOMAD 11 話
パンチドランカー症状の恐れ。最後の試合になるだろう。って。独自の展開を見せているようでいて、原作に付かず離れず道は沿っているんだな。
ハチドリの話。その内容とか意味については深く考えないが、そのハチドリの絵本。マックが無自覚な混乱で引き裂いた、息子ミゲルの好きな絵本。ビリビリのボロボロになったなら同じものを買い直せばいいのに、って思うじゃん。でもそうはせず、千切れたページの切れ端をセロテープで継ぎ接ぎして修復している。単に絶版だから買い直すなどできないという事情かもしれない。しかしそこ、その細切れ千切れを修復した本という物にも、この物語全体の縮図的な意味があるようにも考えられる。テーマの象徴と言うべきか。暗喩的な暗示的なハチドリの話自体は、もちろんそこにも相応の意味は込められてはいるだろうが、全体においてはセロテープみたいなもんなんじゃないかと。
何にしても、良い演出だなあ。


さよなら私のクラマー 11 話
恩田大活躍。おもしろい。一瞬キャプテン翼風な動きがあったり。
敵マネージャーは偵察不足みたいなことを懺悔し嘆いていたが、しょうがないと思う。お地蔵さんにちゃんと動いてって言っても動かないのは当然だもの。
恩田や曽志崎の回想もよかったが、越前佐和役の若山詩音が良い芝居してた。ドリブル1兆回ってギャグではずす感じもよかった。
一人、誰とは言わんがひどく棒な声を出していたのがいて、お誂え向きにキャラ名が表示されたのでエンドクレジットで声優を確認したら、本業声優ではないらしいひとだった。政治的キャスティングのにおい。くさい。


憂国のモリアーティ 21 話
三役揃い踏み。目の色が信号機トリオ。
ミルバートン、小物臭をプンプン撒き散らした末お約束のようにあっけなく全て看破されてマジ小物。
シャーロックによる殺人はなかなかショッキング。今回のシャーロックとワトソンは歌舞伎町の方の二人と似た感じがあったな。大元ネタのシャーロックとワトソンがそもそもそういうもんなのか。


MARS RED 11 話
蝙蝠羽根を着けたらば、ヴァンパイアと言うより日本人的パブリックイメージのドラキュラだ。おもろい。
彼女助けたあと、「お元気で」って告げてバッて飛び上がった直後天井にガーン!ぶつかって「あいたーッ!!」なんてギャグをやってくれるような作品ではないのよね。無駄に期待&妄想して笑ってしまった。
彼女を刺した相手が誰かを知ったら、最後はそういう二人の対決になるのかな。ここもルーファスってラスボス風の奴が小物臭を漂わせ始めているし。


灼熱カバディ 11 話
主人公チームは苦戦するのがドラマのセオリーだけども、なんかな、この試合、良くないな。気分的なものかな。


不滅のあなたへ 10 話
静かな暮らしは長くは続かない、って4年過ぎてますやん。4年が長いか短いか、フシ的存在たちの世界観では人とは違うってことか。
今回のグーグーはまるで漫画だったな。漫画原作だからね。緊迫したバトルを中座してへべれけ千鳥足からのリーン親子騒動ののんきな様を挟むって構成がおもしろかった。
が、やっぱり4年経過で全部持っていかれたな。一気に飛ばしたなーっていうのと、フシ成長するのかよっていうのと。類似の不思議生命体を扱った過去の作品だと、何か別の生物を模した者はその時その瞬間の姿かたちを真似ただけだから、成長は本体そのもの本質のみに影響するのであって模写対象の姿は基本老いたりしない、という感じだったはず。ルールではないけど、常識的発想としてそうなるよねそうするよねっていう。その常識を無視するならそれなりの、この作品世界における独自のルールや意味付けが必要になって面倒臭くなるわけで。つまりその面倒臭い方を選んだ作品なんだなこれ。
それはそれとして青年グーグーはちょっと気持ち悪いな。もうちっとあどけなさ残せや。


シャドーハウス 10 話
施設および関係者の上から下まで、おおよその設定説明が語られたありがとうございますおじいさま。
ほぼ刑務所。もしくは正義や健全を履き違えた何かの狂信的更正施設。生き人形は人間、元々がシャドーとは相容れない者だから反乱分子。幼いシャドーはそれに影響される可能性がある。とかなんとか。
おじいさまの能力でシャドーの子種に生き人形をあてがいかたちを真似る。要はこの自立化の過程のところで、シャドーの子が生まれながらに持っているかもしれない自主性が無視されているから後々反乱分子にもなるってことで、その本来の自主性に「人になる気はない」というような意思が含まれるとしたら、シャドー世界全体においてはおじいさまとこのハウスの者たちこそが反乱分子なのでは。するとケイトがこれから何をしたいのかも見えてくるような。つーかそれが主題の作品、ですよ、ってことを説明した回だったのか。
ここまで十話もかけて回りくどい話ではあったが、今回の説明が1話冒頭なんかで語られていた場合、このおもしろさは出なかったのかな。また別の味はあっただろうけども。


転スラ日記 11 話
クリ回。
ミリムアイ、「都合の悪いことは見なかったフリをします」
それはただの汚れた人間の目では。魔王の目としては正しいか。


聖女の魔力は万能です 10 話
回復術が田畑の飢饉にも効くわけ?と一瞬疑問に思ったが次の瞬間タイトルを思い出して疑問解消。
顔を変えたり記憶や世界の歴史の操作まで「ヒール」の一言で済ませる乱暴な作品に比べたらまだ論理的な範疇だろう。具体的な論理がどんなかは知らん。


恋と呼ぶには気持ち悪い 12 話
赤飯の件。バーのマスターというのは、自身に絡みのない客の会話はどんな話が聞こえていても耳に入っていない、という設定を貫かなければいけない職なのでは。そういう法律があるわけではなく、不文律でもマナーでもないだろうから、聞こえる事を好きに聞き取って理解して何か行動に繋げるのも手出ししないのも個々の店ごとマスターごと人それぞれではあろうが、個人的には断りもなく勝手なことをされるのは良い気はしない。
話が耳に入ってきて性格上居ても立っても居られなくなったので気を利かせて赤飯を作りました、まではいいけど、それをサービスで提供する前に「失礼ながらお話聞かせて頂きました」の一言くらい入れようや。恋愛事だから笑って済ませただろうけど、のっぴきならない取引の話の場にそんな出しゃばり方して相手が相手だった場合、店の権利やらマスターの命すらすっ飛んで行きかねないかもよ。
このマスターが最も気持ち悪かった。無名アニメのわずか一瞬のカットにここまでいちゃもんつける奴も相当気持ち悪いよ。


スーパーカブ 11 話
二話続き回。椎、よく生きていたな。
山梨の初冬の山中、残雪あり、夜、という状況の気候がどれほど寒いかどれくらいの気温かわからないが、水中に半身浸かって何分も持つものだろうか。シベリアや雪国じゃあるまいし、とは思うものの、実情リアルはどうなんだろ。
それもそれだが次、てめえらシールド着けないと運転できない寒さだっつってたのに、そのシールド前に椎を乗っけて走るってどんな神経だよ。走行中の椎の体感気温は川の水中かそれ以上に凍えるくらいなのでは。悲鳴上げたのはカゴに乗せられたことよりも凍てつく寒さのためなのでは。
「椎ちゃん、モールトンもうだめだから。」
なんつうタイミングで宣告するんだ。すっげえおもしろかったけど。
椎、悲しむのはわかるけどまず水道止めよ。って小熊が声に出さずに言った気がした。そういえば、なんて呼ぶのか気になって注視していたけど、結局小熊は椎の名前を呼ばなかったな。
ゆで卵に「ゆで」って書くのか。できたらすぐ食ったり調理したりして冷蔵しないのでその習慣の感覚はわからない。
BEURRE 年間無料パス。今まではやっぱりちゃんと金を取ってたのね。そりゃなんぼ娘の友達でも、店は商売ですものね。
前半で椎が入浴中に小熊に感謝を述べ、それに対して「礼ならカブに言って」と小熊は返したが、いや救ってくれたおまえに対して言うのが正解だろ。と思ったけども、終わり際の小熊のモノローグで語られた椎とカブの関係を考慮すると、「カブが椎を救った」ということで納得できなくもない、とも思えた。
ほか、今回は言葉に出さない小熊の固い表情と、同じく椎の申し訳なさげな表情から心情を色々想像できて、このアニメの最も美味しい部分がよく出ていたように見えた。