BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

ドントスターブ VOL.1

VOL.1 と書いて最終回。


Don't Starve のことを書く。今回から(最初で最後)。
オキシこと Oxygen Not Included をつくったメーカー = Klei Entertainment の、オキシ以前のヒット作、だとか。洋風レトロアニメーション的コミカルな絵が動く、斜め見下ろし型 2D 世界でサバイバルするシミュレーションゲーム

発売は 2013 年。
十年前のゲームを凄まじく今更購入。
Klei Fes のセール価格で税込 252 円。
オキシにハマった頃に存在は知って、でも絵柄から敬遠していたが、今になってなんかこういうサバイバルのをやりたくなった。
マルチプレイ版「Don't Starve Together」もあるが、一人でしかやらないに違いないので無印プレーン「Don't Starve」のみを購入した。

日本語非対応。
十年がかりでも公式日本語オプションがない。オキシも同様だが。
適当な日本語 MOD を探して入れた。ありがとう有志先達様。



十年前のゲームを攻略情報等一切仕入れずに初見プレイ。

始めてみて、とりあえず野っ原に放り出されて右も左も分からない。
が、カーソルをあちこちに当ててみたら文字反応のあるオブジェクトが幾らかあり、適当に藁や枝を集めていくとそれらは画面下バーに並ぶマスに収納されていく。それが手荷物欄、或いは簡易インベントリか。

で、どうするんだ。
どうしたものか。んーと画面の左端を見るとわけのわからないアイコンが並んでいる。適当にクリックしてみると小窓が開いて、なるほどこれはクラフトツールバーか。適当に集めた材料でひとまず斧やつるはしを作った。

斧は当然木を切り倒す。薪っぽい木と松ぼっくりになる。
つるはしは、穴など掘れず、大きな石を砕いて細かな鉱石系アイテムに変える。
このへんのプレイ感覚は後発似たようなゲームでだいたい熟知したもの。マイクラの系譜と考えれば説明なしでもだいたいわかるわな。

それに一人称視点でないからあまり不安もない。
初プレイ、未知の部分だらけの緊張感はあるが。

なんやかんやわからんうちに最初の死。

死んだらそこまでの進行状況はすべて失われる。
次回への持ち越し要素などの甘えは許されない。パーマです。
マップはプレイするたび毎回異なる。ローグライク風味。
いいじゃん。ええ根性しとる。



二度目のプレイで研究要素があることに気づいた。
が、蜘蛛に向かって突っ込んでいって死んだ。
見た目コミカルな敵でもクリボーみたいに弱っちくはないと知った。
自キャラにしてもアクション配管工ではないのだ。

三度目のプレイで研究マシンを作れた。
が、その夕暮れに何かに襲われ、執拗に追われて為す術なく、研究マシンの恩恵に与ることもなく終わった。なんだったんだ。

その後何度目とかわからんが、こいつには勝てるだろうと思って襲いかかっていった相手に返り討ちに遭って終了、というのが何度かあった。

研究マシンの存在が何かフラグなのかと思い、日中にマシンを建てた後警戒して一晩過ごしたりもしたが、マシン自体は関係ないようだった。

どうやら熊手で無闇に地面を剥がして張り替えたりすると怒るやつがいるらしい。
木を切りすぎると怒るやつがいるらしい。
一日に採る量を考えつつ行動するようにした。

獣たちは我が子の卵を守ることに必死らしい。かなり獰猛らしい。
あれだ、オキシのポークシェルな。あいつここの出身なのでは。

シャベルで墓を掘ると幽霊が出ることがある。
これも掘りすぎるのがいけないのだろうか。
だが幽霊は動きがスローで逃げ切ることができた。

ミミズの穴とやらは別の世界に出入りできるものらしい。
この世界と別の世界の関係がよくわからない。

地下洞窟もある。
暗い。地上以上に獰猛なのがうようよ、っぽい。
何の旨味があるのかわからない。

研究マシンはわりと簡単に第二段階の研究マシンも作れるのだった。
だが第二段階のクラフトでは材料アイテムが未だ全く見たこともないものばかり。


などといったことを十回くらいのプレイで徐々に理解した。
当然誤解もあろう。

本作の Wiki や攻略をググるなんてまだ早い。
その手の記事や動画は幾らでも転がっているだろうが、ひとまずは自分でやれる限界までは手探りでやっていきたい。限界とは飽きてやらなくなる時のことだが。



プレイ記録を書く気がなかったのでスクショはほとんど撮っていない。

さて、ここまでで得た教訓としては
・とにかく生きろ。
・腹は満たせ。
・夜は火を焚け。
・他の生物及びその生活領域には軽々しく関わるな。
・採集は程度をわきまえろ。
・自然の配置を過度に乱すな。

概ね以上。
下3つはつまり、この世界の自然にはルールがあるってことだな。マナーか。いや、それこそが自然の秩序ってことか。乱せば報いがある、或いは乱す者は排除される。ちょっとだけオキシに通じるものを感じる。


さらに続けてみて、画面右上のアイコン3つの意味を理解。
胃袋はわかりやすく空腹メーター。
ハートは体力、HP だな。傷ついたり身体の変化に反応する。
もうひとつ、脳。これがよくわからなかった。

過激な行動を取らず、採集と拠点構築に明け暮れるだけで割と平和に10日間以上生き延びてみたところ、脳の意味がわかった。自キャラが寝不足を訴え始め、脳のメーターを見ると底をつきかけていた。
そこまでほぼ「寝る」ということがなかった。いや、寝なくてもいいゲームなのだとさえ思っていた。夜は真っ暗闇の中でじっと焚き火を見つめて過ごしてきた。そういうもんだと思っていた。

そういえばクラフトの中にわらの敷きものみたいなのがあった。一度だけ作って使ったこともあったが、夜が明けて空腹度がやばくなるだけで意味がなさそうだと思って、以降使わずにいたのだった。
しかしキャラ自身が「ねむい」と言うからには寝なきゃならんらしい。
改めてわらのそれで寝てみたら、脳メーターがそれなりに回復した。

それと半透明の生物がうろちょろするのも気になっていたが、どうやらそれも脳のあれがあれであれだったんだな、と理解。SAN値ってそうかこれのことか。そういうことか。

しかし寝ると、脳メーターの代償に腹が物凄く減るので、それを考えると食料確保も結構大変だ。寝ずに過ごせば焼いたベリー5個くらいで一日持つ。寝てしまうとその倍は必要。
ベリーはマップ中を探し回ればわりと潤沢にあるようなので、面倒なウサギ追いなどせず楽に生きることができてきた。が、今後はそれも考えものだなー。

のんき。
脳天気なそのドタマをぶっ叩く危機がその時既に迫っていた。

冬。
ある朝、画面が少し青ざめていることに気づいた。前の晩に狼に襲われた傷のせいか。撃退したのに。防具を着ければなんとかなるとわかったところだった。
しかしそうじゃない。画面端に白い線が走り始め、凍結音っぽい SE、「寒い」。そうか、季節があるのか。のんべんだらりと採集生活やっていられるゲームじゃないんだ。自然の秩序。世界にそぐわない者は淘汰される、その「試し」が色々やってくるわけだ。

運良くヒートロックとかいう温かいのをクラフトで作れたので、しばらくはなんとかなった。寒さはそれで多少凌げた。
問題は食料。冬はベリーが実をつけない? とにかく収穫率が激減。ニンジンはどこだったか。ええい、と頑張ってウサギ狩りをやってみたが、半日追い回っても一羽二羽がやっと。効率が悪い。

あとは言うまでもなく詰んだ。
冬の備えなど考えたこともなかった。
ヒートロックは時間経過によって冷えてしまうもので、適宜焚き火等で温め直す必要があるのだと気づいた。時既に遅しだった。


以後、生存日数二十数日、冬を迎えられるくらいは容易く生き延びられるようになったが、冬を越せない。26 か 27 日で詰む。
食の難。食が満たせないから SAN 値も落ちて、おろおろうろうろしているうちに謎の何かにやられたり、すがるようにペンギンに手を出したらそいつこそが死神だったり。
慈悲はない。現実は非情である。


きっと戦いを避けて菜食主義な暮らしを続けようとするのが無理なんだろう。
冬は作物が育たない。当たり前のことを当たり前に思い知らされる。

蜘蛛が怖い。狼が怖い。
やりようによっては少しは戦えると分かったが、蜘蛛の巣に強襲かけるような血の気がないへっぴり腰。

豚はなんだ。水牛はなんだ。
食い物を与えると一時的に仲間になってくれることはわかった。白状すれば自力で知ったのではない。このゲームの公式プロモ動画をいくつか見てヒントを得た。

冬を越すにはそこらへんをどうにかせねばならん。はずだ。
自然の秩序をゲームルールの大前提と考えるならば、弱肉強食である反面、ある生物を生かすために殺められることを運命づけられた生物もいるはず。
しかし生かされ生き残るのは強い者、知恵のある者。弱者を得るだけの力と手段を持たねば、生き残る価値はない。しらんけど。

そんでまー、その力=勝ち気に挑んでいく気力と戦闘テクニック、手段=必要な武具の作り方、そのいずれも持たざるので、詰んでしまうわけだ。


しかし、おもしろい。さすが Klei 。
既に自力でやれる限界が見えてしまったような気はするが。
どうするか。冬を越すために Wiki カンニングか。まだなんとかならんやろか。


んー、まあどうでもいいか。