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異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術

この春開始のやつではなく、2018 年放送の1期。全 12 話。
MMORPG をソロでやり込んで「魔王」と呼ばれるまでになったプレイヤー青年が、ある日目覚めるとゲーム内と思しき世界に魔王キャラクターとして転移していた。召喚術を習得中のエルフ少女と亜人少女に異世界から召喚されたのだった。
その二人が吹っかけてきた奴隷魔術を特殊アイテムの効果で跳ね返し、逆に二人を奴隷に。身の上に事情を抱える二人を気遣ったり助けたりしつつ、プレイヤー時譲りの強キャラぶりで様々な問題やら敵やらを跳ね除けつつ、仲間女子を増やしては赤面しつつ、青年は魔王として過ごしていく。といった話。

2期が始まる、異世界転移モノ、なんか気になる、ので1期を知っておこう、ということで観た。本放送当時に観なかったのは、異世界ファンタジーものに興味がなかったどころか食わず嫌いですらあったから。それ系ラノベ臭いこのタイトルだけで視聴選別対象外としていたはず。

異世界ファンタジー異世界転移、主人公最強、ハーレムなど、あらすじや概要だけでわかるこの作品のカテゴライズ属性はそこらへんだと思うが、観てみるとこれ、おっぱいアニメだった。エロアニメと言ってもいいところもある。ド直球完全インサートなシーンはないものの、完全に揉んでいる描写は何度かあって、結構念入りに描かれ動かされていて、ヒロインのひとりであるエルフ少女のでかさがまずどでかいし他にも乳袋なひとが何人も出てくるし、まな板も何枚か出てくるし、などなどそこの部分の描写に関して何かと露骨なので、おっぱいアニメと言う方が適切だと思った。

そう認識すると、いや、しようとしまいとその露骨あざとい演出により視線は概ね大胸にいってしまうし、そのように観ることを望まれているのだろうから、その制作側の意図、それに乗せられる視聴者の姿勢を考慮してもおっぱいアニメだと断ずるべき作品だと言える。断言してどうってことでもないけど。

その手のアニメはその対象キャラの胸の分厚さに反して内容がうすっぺらであって途中話数で切ることが常だが、この作品はおっぱい以外もそれなりに充実していた。異世界ファンタジーベースだからか。
異世界転移モノとしては、異世界かるてっと系列の作品群に近いと思った。登場人物はあまり多くはなく、話の規模も無駄に拡張しない。魔王話ということで開始時点で相当に規模がでかいから無闇に拡張する必要がないだけか。
作画は最初は盾の勇者並みにきれいだったが、終盤、最終話に至ってはこのすばっぽいややくだけた線に変わっていってちょっと可笑しかった。
主演声優はよく知らないひとばかり。脇には大久保瑠美大塚明夫石田彰浪川大輔ほか、ここ最近も似たような役柄で見かけたひとがちらほら。

全体それなりに楽しめて2期も観ることに決めたが、少々納得いかないのは、主人公魔王が元コミュ障青年だからって、ガンガン色々を押し付けてくる女子キャラたちに対してカマトトなくらい奥手なのはいかがなものかと思った。
表現規制だとか原作的にその方が読者ウケがいいとか事情はあろうが、コミュ障と女性苦手は別だろう。コミュ障でもむっつりやるこたやるわけで、可愛いのが素っ裸でどでかいのを押し付けてきたら魔王だろうがエクスプロージョンでしょうに。
まあそこらへん率直にあるべき状況状態行為をそのまま描くとそれこそエロアニメでしかなくなるから、テレビ放送の深夜アニメとしてのエロとコメディのギリギリの境界ラインを探ると、妥協点として主人公カマトトな感じにせざるを得ないんだろうな。