BOOTSFIGHT IN THE AIR

カレー味

夏アニメ終了。

全話観た作品。感想など。観終えた順に。


彼方のアストラ

描くにも語るにもややこしくなりそうな展開を「色々あって」の一言で片付けてハッピーエンド。所謂ご都合主義ではあるが、要するにこの作品、遠い宇宙からの生還というメインの活劇は舞台設定に過ぎず、後半で明らかになる主役キャラ全員の生い立ちと、世界の真実、それを踏まえた上での個人の尊厳やら各々の生き方、あと友情、仲間、恋、など、大事なことは何か、っていうことを問いたかったんだろう。つまり道筋にある難関はなんでもいい。話として SF 文脈に乗っけると都合がいいとか、もっと単純に「それがおもしろい」。と作者が考えた。そこに尽きるのだと思う。
若者たちの反体制的な立ち位置という点から、アメリカンニューシネマ好きとしてはボロボロのバッドエンドを期待してしまったが、原作はジャンプ漫画らしいのでそんなことはありえず、ちょいぬるめの幕引きとなりちょい残念。泣いたけど。
最初の時点でアストラ号をワームホールの先に置いて全員の帰還を目論んだ人間が誰か身内にいたんじゃないかと1話からずっと勘繰りながら観ていたが、結局それについては特に触れられることもなかった。本当にたまたまそこにあったわけだ。無いと話が終わってしまうし、仕組んだ誰かを立てるとややこしい伏線をひとつ増やす必要が出てくる = 面倒で長くなる、だから「たまたまあった」でいい。ということだろう。
あと最初イラッと感じたツッコミ押しのコメディ感も後半には慣れていた。キトリー黒沢ともよの「アホなの!?」は気に入った。


荒ぶる季節の乙女どもよ。

女子高生の思春期の恋愛の各々極々個人的ななんやかんやなんつうのは正直興味がない。十代や二十代ならいざ知らず、もうその倍の歳にあるおっさんだからしょうがない。岡田麿里作品だからおもしろいと思えるところもあったが、名うての作家だからこその整理されすぎうまく描かれすぎたつまらなさもあり、最終的にはわりとどうでもいい作品という感想。主題歌なんかも今期観た作品の中で最も寒く、その点でも好感を削がれた。
収穫はここでもまた、黒沢ともよ。あのナントカ先輩の奇天烈な口調だけは結構楽しみだった。


ソウナンですか?

ためになるようなならないような。それなりにおもしろかった。他に感想が出てこない。


グランベルム

前半話数ではやや煮え切らない感じがあったけど、アンナ のやけくそ狂ったブチギレバトルから俄然おもしろさを増した。が、苛烈な三人芝居で通した11話を頂点に、あとは予定していた最終着地点を目指して話をまとめようと繋いだだけ、みたいに感じた。
1話当初に思っていた通り、やりたかったことは「装神少女まとい」や「フリップフラッパーズ」と同じようなことなんだろう。要するに乱暴に言えばセカイ系。ただしこの作品においては、少女が世界を救う話をやろう、とかじゃなく、「なぜ現実に魔法や魔力が存在しないのか」という疑問について「このコたちがそれを無くそうと願ったから」と結論づけてそこから話を肉付けていって、結果的にセカイ系になったのではないかと。セカイ系らしさを感じるのは、脚本面はもちろん、画的にも過去の有名セカイ系作品のオマージュを思わせるシーンや演出がいくらか見られたことにもよる。イデオン 好きな人間にとっては、星を割ったり全方位ミサイル的なことをやったりのラスト二話はその点で見ものだったと言える。なんだかんだで主要キャラの多くが死んでいるし。魔力=人のエゴ、それを無くそうとして結果みんな死んで転生、と捉えればこれは イデオン と同じような結末と解釈できなくもない。
あとは、アンナ と 水晶 の声優の演技が凄かった。その大半はぶちギレてわめいているばかりで何を言っているか聞き取れないほどで呆れたっていう凄さだが、このレベルの鬼気迫る女の執念を感じさせるアニメはなかなかないので、いいもの観たと思った。


女子高生の無駄づかい

最高だった。今季1位、優勝。
バカでくだらなくて軽く壊れてて、でもそう見せることに抜かりがない、レベルの高い作品だと思った。無駄づかいをきっちり描くために必要な要素を無駄なく詰め込んでいる、そんなアニメだった。
毎話声を出して笑ってしまうほど面白かったが、中でもヤマイ当番回の7話は強く記憶に残った。顔ハメパネル ~ ラストクラッパー 〜 校歌、のコンボでもう息ができなくなるくらい笑った。
作画はあまりクオリティが高かったとは言い難いが、この内容なのでそれも計算の上の狙った画風だったようにも思える。この内容だから許される作画だった、とも言える。脚本、演出と声優陣の演技はそこを補って余りある活躍だった。
全体的にコメディとしては「のんのんびより」と同系という印象で、同じくらい気に入る作品となった。同じくらい繰り返し観ていられるタイプだと思う。


コップクラフト

舞台や音楽から感じる空気には「レオン」を思わせるところもあったり、古き良き刑事ドラマの熱さやダサさもあったり、自分の好む要素があちこちにあった。反面ストーリーは過去既発作品のなにかで見たようなエピソードが多く、その点では刺激が弱かった。原作漫画がどうかは知らないがアニメに関して言えば、キャラを売りにするには絵が弱く、ドラマを売りにするには話が弱い。演出的には好みだったが、色々と惜しい点も多い作品だった。でも好き。