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秋アニメチェック5

NOBLESSE -ノブレス-

長い眠りから現代に目覚めた魔貴族か何かの男が、配下の者が運営する高校に生徒として入学、その存在故に色々騒動に巻き込まれる、といった感じ。最初のこれは「0話」となっており、1話はまだ観ていない。
冒頭、目覚めのシーン、洋風の棺が海中からボートに引き上げられるという、どこかで見た表現。配下の男は「フランケンシュタイン」と呼ばれている。つまり、主人公は吸血鬼? まあなんでもいいが、話の設定は前期の「魔王学院の不適合者」と似ている。
無敵の存在とその強力な配下と、そいつらを狙う敵と、一般庶民の学生と、ギャップのある各々の空気や組み合わせがなんか好き。
原作は韓国の漫画らしい。スタッフにも韓国系の名前が散見されたが制作は Production IG 。部位破壊や流血爆血多め、海外販売を見据えた作風に見える。というか、素手の戦闘なのに敵を殺す時に戦場となったビルごと半壊させるとか、殺し方がオーバーキルすぎて笑えた。
一見美男子押しの腐女子向けかと思ったが違って、わりとよかった。それと魔王学院もフランケンシュタイン(1931年映画)も先頃観たばかりで、奇妙にタイムリーな興味そそられる内容なので、観る。


キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

なんとかの罪で投獄されていた魔法戦士的な少年(とてもつよい)が、釈放の条件として「魔女」と渾名される精霊使い少女の討伐を言い渡され、旧知の仲間を引き連れ討伐に向かったところ、戦闘の果てに少年と魔女が恋に? みたいな話らしい。
大なり小なりヒットが続く KADOKAWA ラノベ × SILVER LINK. 湊未來&大沼心チームの新作。また長いタイトル。略称「キミ戦」らしい。今年に入ってたぶん途切れなくこのチームの作品を観てきて、結構気に入ってしまった。作画面、演出面ともに安定のクオリティ、だけではなく、毎回何かしらうっすらとひとクセ加えてあるところが好き。今回それが何かはまだはっきりしていないけど。
主人公の声優が小林裕介で、KADOKAWA で魔女(精霊使い)モノということで何かとカブっているが、こちらの小林氏はまだ下セカあたりの頃のゲス成分うすめの大人しいお芝居で逆に新鮮。
ほか、特に目に耳に障るような要素はまだ無く、大丈夫だろうと。観る。


くまクマ熊ベアー

VRMMORPG の世界にて、熊の着ぐるみの格好をしクマ魔法なる術を使う冒険者として活躍する女の話。
ここ数年しばしば見かける体感没入型バーチャルオンラインゲームもの。先の KADOKAWA × SILVER LINK. チームが手掛けた防振り(痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。)風。主人公のクマ女が低血圧な感じで何をするにもゆるくて良い。ゆるいけどつよい。そういえば防振りの主人公は本渡楓ゾンビランドサガ さくら役)でテンション高めだったが、この作品の主人公は河瀬茉希(ゾンビランドサガ 純子役)で好対象な感じ。共通点にも比較にも意味はないが。
しかしクマの格好は出落ちであり、1話は悪くなかったがこの先もそいつがただ冒険する話ではおもしろくなさそう。
観るけど途中で切る可能性あり。


神様になった日

神様を自称し予言を言い当てたり不思議な力を見せる幼女と出会った少年の話。幼女曰く「世界はあと30日で終わる」という。
原作脚本:麻枝准 × P.A.WORKS のタッグによる「Charlotte」以来の新作。だいぶ前に情報は得ていたが今期やるとは知らなかった。このブログに Charlotte のことは幾らかくだらんことを書いたが、別段特段気に入っていたわけではない。だから特に期待もなかった。
観てみれば、とりあえず Charlotte 並みにはおもしろそうな感じだった。が、会話にちょくちょく挟まれるノリツッコミや過剰演出気味のボケの映像が早くもかなり、寒い。可笑しい時もあるにはあるが、なんかイラッとくる。話の筋を含めてそれも「麻枝節」なのだろうけど、考えてみれば「Angel Beats!」やそれ以前の Key 作品等でも、そのコメディノリの会話が悪乗りから程度の低いお笑いノリに転じているところが好きになれなかったのかも。身内で盛り上がって客はお構い無しな感じというか。でも急に野球しだすのは嫌いじゃない。
あと不安は P.A.WORKS 。もう最近良い印象がない。炭治郎でウィーンな花江夏樹と、 Charlotte に続きフシギちゃんな佐倉綾音を主役に据えて、キャラクターの絵も往年のピーエー名作群を思わせるデザインで、これがダメなら本当に合わない会社になってしまったと見切らざるを得ない。



今回の四作、いずれも余計なことをしなければ覇権を狙えそうな匂いがする。
と自分が書くとどれもずっこけるに違いない。



つづく。