BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

100万の命の上に俺は立っている

全 12 話。
異世界転移モノ。ゲームマスターなる謎の存在に召喚されてファンタジー RPG 風世界に転移してきた男子高校生が主人公。なぜかクラスメートの女子二人が既に先行者としており、共にクエストをこなし成功させなければ全員死んでしまうのだとか告げられる。
エストが成功するとゲームマスターに対して1つだけ質問できる。質疑応答タイム後、元の世界に戻され数日後に再び召喚がかかるが、そのたびに一人ずつ仲間が増えていく、などのルールも次第に判明。
転移先世界の強力な女剣士を味方につけたり、悪人を殺したりして難度の高いクエストをこなしていく主人公パーティー一行だったが、ある時ゲームマスターが語り出す、この世界はゲームではない、と・・・
といった話。

つまりはだいたい GANTZ
肝は終盤に明かされた転移先の世界の真相にあるのだろうけど、だからってそんなことで命の重さを語られてもいまいち説得力に欠ける。
主人公少年は最初からずっと他人を軽んじるような性格が窺えて、仲間少女たちの方はそれに比べると常識的な倫理観の台詞が多く、どうやらそういう命の云々が本題で、それはタイトルが示すところでもあった。
といったようにテーマは重いんだけども、画として見せられるアニメはその重さが全然感じられず、意図して重く見せないようしたところもあるんだろうが、ミスリードしたいのかなんなのか煙に巻くようなコメディ要素があったり、Cパートで声優出演の企画をやってみたり、劇中アニメを描くことに本気出していたり、ED の映像を主題歌アーティスト出演の実写にしたり、などあって、最終的に続編決定に委ねて中途半端に終わったこともあり、その続編予告も本気なのか冗談なのかやけに風呂敷広げすぎていたりして、結局のところ何がしたいのか掴み切れなかった。

GANTZ も結構そういうところがあって、最終的に伏線や謎は何一つ回収しないまま終わってしまっており、この作品のやりたい放題な作風からはそれに似たものを感じる。
続きは観なくてもよさそう。だが、観るかもしれない。