BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

MARS RED

全 13 話。
大正 12 年の東京を舞台に、町に蔓延るヴァンパイアとその掃討機関の陸軍将校たちの戦いを描いた話。ヴァンパイアと化しても人の心を保ち機関に尽くす将校たち、機関と上層部との軋轢、やがて導入された改造ヴァンパイア兵団「金剛鉄兵」による民衆ヴァンパイアの蹂躙、黒幕の暗躍、翻弄される将校たちの女、町の劇場で公演される「サロメ」、などが絡み合う怪奇ドラマ。

前半は良かった。結構ハマれるかと思った。サロメとか演劇とか新聞とかよくわからないものもあるにはあった。関東大震災に見舞われて主要登場人物の誰もが散り散りに分かれてしまって以降の後半は、話の主軸も散逸してしまったかのように要点が把握しづらくなって、反応に困るようになった。
主人公かと思っていた前田はしばらく出てこなくなって結果ラスボスになるし、ただの脇キャラの若者かと思っていた栗栖が実は主役で前半注目していなかった分そんなにソロ活動されてもーな感じだし、他は主悪 with 金剛鉄兵 VS 陸軍がなんかしょうもない対立しとるし、科学者や良民ヴァンパイアは群れをなして遊んどるし、かと思えば新聞社やサロメ組が話をややこしくしてくるし。

なんでも、その「サロメ」っつうのがキーポイントらしく、最後もなんかそんな締め方をしていたが、予備知識がないと楽しめなかったものなのか。単にどこかの時点で自分が話を見失ってしまっただけだとは思う。

で、「MARS RED」ってなんだったんだろう。
劇中出てくるレコード盤に「MARS RECORD」と書いてあって、それが何か重要なのかと思っていたけどどうも関係ない、ただの言葉遊びのようだったらしい。いずれにせよ何の説明もなくわからずじまい。

声優陣は良く、キャラクターもそれぞれ合っていて、作画も演出も良かったはずだけど、肝心の話が飲み込めなかったのは痛い。てめえの頭が痛い。頭の良いひとたちはこれくらい色々絡み合う話じゃないとおもしろくないんだろうな。自分はもっと枝葉の広がりが少ない、わかりやすいのを好む。