BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

ワールドエンドダイナー

Steam ウィンターセール開催中。
今年もまた、たくさんのゲームが、セール価格で、お求め安く、なっている中、自分の欲しいやつは渋い割引率で、早々に購買意欲が急降下。
悩みつつ一本買ったが、今回はそれだけかも。

まだまだ延々遊べるやつが何本もあるので足す必要がない、足す余地がないとも言える。と言いつつひとつもやる気にならない時もあるので何本あろうとなかろうと同じだったりもする。


それにしても Factory Town がとてもおもしろい。
グラフィックのぬるさからは想像もつかないほどよくできていてとても底が深い。キャンペーン7の終わりが見えてきたけどまだかなり時間がかかりそう。でも久々に近いうちになんらか個別に書こう。



今回の本題。

World End Diner

此度のウィンターセールで買ったやつ。-15% 。
先のサマーセール後だったかハロウィンセール頃だったかにウィッシュリストには入れていた。
人のいなくなった終末世界の島で動力不明の自律型ロボットが島に住まう動物たちのために用意されたレストランの経営を行う、というゲーム。
よくあるお店運営シミュレーションの類であり、そういう認識で何がおもしろいのかとウィッシュリストに入れながらも「非常に好評」の評価にも半信半疑で購入を渋っていたのだけど、レビューには悪評らしい悪評が見当たらず、今回他に買ってもよさそうなのがなかったので妥協半分で買った。

やってみたら、好評、そして温かいレビューが多いことに納得の内容だった。
えー、あと、ちゃんとした寸評なんて書けそうにないので、以下いつもの感じで。



スタート。

まずはお決まりのお店の名前入力。
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いつものごとく付けたい名前なんてない。デフォルトで何も入っておらず、しかたなく5分ほど考え、今流行りの言葉にした。ぼくらのひえこん。
しかし店の名前と言いつつ、よく見ればこれは自キャラの名前なのだった。

尚このゲーム、完全日本語対応。
というかどうやら作者が日本の個人制作者さんらしい。


続いて自機のセットアップ。
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ゴールドライタン。目が赤黒いのは盲目という設定。もしくはあずき。


序盤の様子。
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チュートリアル的指示説明が入りつつ、わかりやすく進められる。

この草原にぽんと開かれたカウンターとわずかなテーブル席のみで始まる。
自機ロボットのワンオペで接客をこなし、お客は動物たち。島の端々に巣がありそこからやってくるらしい。用意された席に腰掛けてテーブル以外では食事しない、食後には金を払って立ち去るというファンタジックな奴ら。

食事の提供による売上のお金で調理器具を購入し、カウンター内を厨房に仕立てていく。
島には自機以外にも自律型ロボットが何体か存在しており、その中に行商ロボットというやつもいて、調理器具や食材はそいつから購入できる。

食材の中には島の自生植物から刈り取って使えるものもあり、序盤は主に草を刈ったサラダを提供していく。
また、自分で用意できる調理品がなくても動物たちは「かすみ」というエアメニューを注文してくれて、どこから何を出すのかわからないが提供すれば当然のように食後にお金を払ってくれる。
恐らく変な行動を取っても詰まないようにという良心的な救済策だと思われる。

店は時間を問わず「開店中」/「閉店中」を切り替えることができて、開店中は店内設置物の移動などを行う設置モードに変更不可。閉店中は入口から動物客が入ってこなくなる。
これを利用して、営業を中断して内装変更したり不足した食材を入手しに行ったり、時間によって異なる客足に合わせて営業時間を調整するとか午後だけ営業とか4日営業したら1日休むとか、好きなように運営することが可能。


ちょっと進んだとこ。
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一日の経過時間は牧場系やスターデュー某並に早い。
6時に始まり、食材を用意し、仕込んでいると朝7時や8時から客はやってくる。開店しなければ入口でしばらくじっとしたのち去っていくが、ドット絵で表情を変えない彼らのその姿に心苦しさを感じるプレイヤーが多いらしい。わかる。

食材採集を兼ねて店の外に広がる島を隅々まで探索したいがせっかくいらしたお客には申し訳ない。だから開けるよね、たった一匹のためにも朝7時。
なんにもねえぜ、めしもつめてえが。(東野英治郎

入店しカウンターまで来た客はほしい品を吹き出しアイコン(絵)で注文する。
調理品を入れるボックスに用意した仕込み品以外(かすみを除く)は注文されることがないので、絵をクリックすれば受注完了。
客が思い思いの席に着くなりどこからともなくテーブルに注文品が現れて即座に食事を始めなさる。セルフサービスかな。



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客はテーブルに備え付けた椅子の数以上は入店してこず、ピークタイムには入口前に獣の群れができる。一匹の動物が食事し、寛ぐ時間は個体ごとにまちまちなところがあるっぽい。長い時は1時間でも居座るし、入口の待機群衆をお構いなしにおかわりしてくるやつもいる。
満席のまましばらく時間だけが流れることもある。

調理品の中にジュース系がある。
これは一旦必要食材をジューサーにかけ、所要時間を経てピッチャー(でかい器)としてできあがる。それをピッチャーテーブルというそれ用の台に置いた上で一杯ずつそそぐ(左マウスボタン長押しでメーター貯める)ことでやっと1品に仕上がるという、なかなか手間のかかるもの。
満席で停滞した時、逆に客が1匹2匹で静かな時、暇なのでジュース出しをやっていると、レトロロボットなツラした自機が何か渋いバーのマスターのように感じられてくる。

客は食後にお金と共にハート(のポイント)をくれる。
ハートとは早い話が店の経験値。画面上部の長いメーターいっぱいに貯まると店(ダイナー)のレベルが上がり、伏せられていた要素の一部がアンロックされる。
客は店や調理品のどこかが気に食わないとマイナスポイントを置いていくこともある。

また客の中には食後にテーブルや店内に汚れを残していく者もいる。
テーブルの汚れは少ない座席を塞ぐこととなり、店内の床汚れは通り道を迂回させることになる。それらの汚れの掃除も自機の仕事。やはり左マウスボタン長押しで拭き取るが、序盤はゲーム内時間にして 10 分ほどかかる。

店は毎晩 23 時になると自動的に閉店になる。
客はその直前まで注文を出してくるが、受注直後に閉店してしまうと、食べもせず金だけ取られて追い出されるからかマイナスポイントが出やすい。
そのため 22 時過ぎでラストオーダー、22 時半でオーダーストップとして、以後どれだけ注文してこようと無視するのがよさげ。
24 時には寝ないと体力に響いて金が減るとのことで、22 時半からは店内の掃除に入り、まいどありーなんて言いながら売上を回収、閉店後仕込み等々は翌日にまわして寝床であるテントに向かう。

尚、体力メーターやバイタリティ値を示すものはない。
なぜロボットが寝るのか不明だが、要するに動力源の補給がそこでなされるということだろう。或いはそういった詳細の説明が進めていくと出てくるのだろうか。


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今はクリスマスイベント中なんだと。

ダイナーのレベルアップによってアンロックされる要素には UI の変化を伴うものもある。右下には研究ツリーのアイコンが付いたり、左上には来店者数のカウントメーターが付いたり。
研究ツリーでは研究ポイント(★)を使って店内掃除やジュース抽出の時間を短縮するなど、主にスキルを強化することができる。
来店者数メーターは規定値になるとなんかあるけどよくわかっていない。

画面左端に並ぶクエストは達成すると報酬で金などが入ってくる。
そんなこんなでやることはたくさんある。

時間経過は Esc キーでオプションを開く(ポーズ状態にする)か、画面下部ハンマーのアイコンをクリックして設置モードにすることで止められる。設置モードでは止まった世界の中を動けるが、店内施設をいじる以外のアクションをすることはできない。
井戸に水を汲みに行く時とか 23 時以降の行動では、設置モードでザ・ワールドは結構重宝する。



6時間近くやったとこ。
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行商ロボットの取り扱い品種が増えていき、作れる調理品も 10 種を余裕で超え、営業中の店内は見た目にも少しそれらしくなってきた。

さらに畑を与えられて食材を自家栽培できるようになったり、クエストで調理品の宅配依頼が入ってきたり、客が喋るようになったり、店の広さを拡張できるようになったり、やることできることはどんどん増えてやめ時を見失いかけることも増えてくる。

残念ながらセーブは一日の終わり、日付変更時のオートセーブのみ。
時間泥棒スタイル。けしからん。



感想。

おもしろいし好きだが、どちらかといえばすぐ飽きそうなタイプのゲームかも。
要素、スキル、アンロックでどんどんやれることが増える、なんでもできる。それは嬉しい反面、やることが多くて煩わしいと思えることもある。そう思わず続けられればいいが。

最も良いと思ったのは、画面下部のツールバー
よくあるランチャーとかクイックショートカットみたいなもんで、右端のバッグはここに並べきれないものを入れた所謂インベントリである。
よくある、一見よくあるものではある。何がすばらしいって、今使ったツール/アイテムによって並びが自動的に変わること。いちいちインベントリを開いて今使いたいもの/必要ないものを手動で入れ替える必要がない。
向かう対象に対して使えるものを所有していればインベントリから勝手に使ってくれるし、入手したものがあればすぐそこに並ぶ。

左の方に並ぶ鎌や斧などの装備ツールこそ適宜手動切替が必要だが、他のアイテムは切り替えにほとんど手間がかからない。
多くのゲームでこの画面下部のツールバーは頻繁に操作に絡むところ。だいたいキーボードショートカットも効くから気にしない人もいるだろうが、ショートカットキーを押す必要もなく切り替わったりアイテム使ったりしてくれるのは、すごく楽。
他のゲームもこれを見習うべき。特許取って金取れるレベル(過言)。

そういった良心的気配り設計が端々にあるような気がする。それもこれもこのダイナー世界の動物たちとの交流生活に入り込めるようにってことかも。
すぐに飽きるかもしれないけども、スターデュー某よりは手に馴染む感じがあるので、ちょくちょくやっていきたい。