BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

アストロニーア


あ、これ、だいぶおもしろい。


3D 酔いが多少ある。あった。が、わりと慣れた。慣れることができた。
気のせいかもしれん。

掘って、拾って、集めて、作って、また掘って。
まあまあ、それくらいのゲームかな。
まあまあ、悪くない方だな。
というのが最初1、2時間の感想だった。

が、掘って、その掘った穴を埋めることができる、のみならず土砂を盛ることができる、ということが分かってから俄然おもしろくなった。


チュートリアルは丁寧ではないが、ゲーム内に操作マニュアルやら簡易的なゲーム世界の案内があって ESC キーから呼び出していつでも閲覧可能で、それをちゃんと読んだら捗るようになった。


ゲームの主な内容は、穴掘りと資源収集ができる掃除機みたいなマシン=ドリルモッドを使って、どこやらの惑星にて地面を掘り壁を削り地下へと潜って行って、色々採集して持ち帰って色々なツールをクラフトして色々できるようにしていく。ゆくゆくは宇宙へ。という感じ。

基本はドリルモッドで掘る。
掘るだけだとどんどん穴が開いて、広がって空洞になり、どんどん広げると予め用意された地下洞窟に繋がったりする。が、調子に乗って掘りまくっていると、自分で掘った穴から落っこちて死んだり、落ちた先で酸欠で窒息死ということがままあり、なにこれだめじゃんって投げ出したくなった。

そのうち「ボクセルブロック」というのを作れるようになった。
これは要は土を盛れるものらしいと踏んで使ってみたのだが、具体的にはどこか任意の面を一定方向に小さな立方体一個分引っ張り出すように盛るというやつで、言葉での説明も難しいくらいに使いづらい。おまけに10回しか使えない消耗品。
掘り進んできた穴を、誤って掘りすぎた所を、そいつで補修したり階段作ったり思い思いの建物にしたりなんて、到底やる気になれない。だめじゃんってやはり投げ出したくなった。

ゲーム内マニュアルをよく読むと、Alt を押していれば穴埋めはできる、Ctrl を押していれば平坦化できると書いてあった。これじゃん。
ボクセルブロックのクラフトにも使った土砂入れの小瓶「小型キャニスター」をバックパックに取り付けていれば、いとも簡単に穴埋め/平坦化はできたのだった。

以降、投げ出したくなる困り事がほぼなくなった。
地下はいたずらに縦堀りしていくのではなく、地表からゆるやかに斜め下方向に平坦化して安全な坂道を作っていけば、突発的な事故死はほぼ無くすことが可能になった。凡ミスは除く。
地上では一度掘って開けてしまった穴を塞ぎ、整地して拠点として使える土地を広げられるようになった。


このゲーム、実績のほとんどはグローバルで 50 %未満の解除率となっている。
一番高いものでも 70 %に満たない。このゲームの購入者の半分は序盤数時間で投げ出しているということか。ゲーム内容がそんなもんだということもあるだろうが、恐らくこの穴埋め/盛り土の技をチュートリアルでまともに教えてくれないことがそこそこ大きな原因となっている気がする。


Steam のレビューでも言われているが、所謂インベントリのような小窓がなく、収集した資源を保管する貯蔵庫やクラフトした細々をまとめておけるところが無いのは、確かに難点であると実感した。やり込んでいないユーザーが多い原因のひとつだとも思った。
少量をまとめておけるストレージは作れる。持ち歩くこともできる。が、その管理は常に1個1個ドラッグ&ドロップが求められ、ガーッと集めてスタック管理といったよくあるゲームスタイルに慣れた現代のゲーマーには好まれないのも当然。

なぜそんなことになっているのか。
クラフトの使用素材数が1個とか2個とか、少ないからだろう。大量にスタックしたり貯蔵したりする必要はないのだ。
持ち帰ってきて使わなかった分は拠点まわりの地べたに投げ捨てて放置することになる。そうして散らかるのが嫌だから貯蔵庫やインベントリが欲しいとは思う。

そこでまた盛り土。
ちょっとした箱型建造物みたいのを地面の土砂から自作して、穴を開けてお椀型の素材入れにしてみた。が、お椀を作るのは結構難しくて、素材の種類ごとに幾つも作ろうと思ったけど1杯で断念した。
ドリルモッドに色々オプションを着ければもう少しうまくやれるだろうが、それはまたいつかにしよう。つまりやらない。



敵らしい敵はいない、わりと平和な世界観。
掘って作って宇宙に行って、という流れはオキシ風にも思えるが、サバイバルに苦労するような側面はあまりない。空気も電力も特定のマシン1個ずつ作って置けば当面問題なく、空腹度やSAN値なんて概念はない。気温もない。気体元素はあるがそれも生存空間調整要素ではなくクラフトの素材要素。

惑星は地表だけでもかなり広く、地下もどこまで続くのかというくらい広い。敵はいないながらも冒険っぽい要素はある。偵察車両のバギーに乗って遠くまで走るだけでもそれなりに楽しめる。まだやり始めだから。
ただし、どうやら地下に行かせたいゲームらしいので、地表の至る所に穴ぼこがあり、最悪の場合乗り物ごと落っこって拠点に帰れなくなることもある。



などなど、自力手探りで15時間ほどやったところで、ロケット飛び立った。



やっと始まった。

おもしろい。
もっと早く買っておいてもよかった。
いや、他のゲームに飽きた今ちょうどよかったのだろう。



つづく

とは思わないので例によって一回切り最終回記事だろうからもう VOL.1 と付けるのもやめた。