BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

うつつ雑感 2311月の2

やっとアクセス数が元に戻った。元のゼロに。
つまりあれだけ何百もの者が訪れたにも関わらず一人のお客も捕まえられなかった我が文章力に拍手。それでこそ。

ゲームはほとんどやっていない。
大家のスロットとバックパックの戦いをごくたまに少し。




よりもい観終えた。
6周目ということにしておこう。
過去5周、芝居と脚本が良すぎてシーンの細部をあまりよく観ていないことがあったことにようやく気づいた。あ、こんな細かいことが絵として描かれていたのかと気づくことが少なからずあった。
特に最終話の玉ねぎを剥くシーン。
南極に辿り着いて何も無かったら、といった台詞のその心情を表していることに今更気づいた。追いかけて追いかけて、その先に何もなかったら全てが無駄になる、それが怖かった、とか。それに続いて、報瀬が自身で稼いだ100万円を一枚ずつ並べるシーン。これも玉ねぎ剥いて行くのとダブる演出。
玉ねぎは、剥いて剥いてその奥に何もない。だが剥いてきたものが食べられるのであって、そこまでの行程全てが無駄じゃない。これが南極への旅の比喩で、玉ねぎの一枚ずつとバイト収入の一枚ずつと旅の一歩ずつが重なる。
解釈いまいち違うかもしれんが、改めて良い脚本だと思った。



グリッドマンユニバース観た。
テレビシリーズアニメの劇場版オリジナル新作という流れにある作品としては、非常に理想的な成功、とてもよくできた稀なケースではなかろうか。しかも二年かそこら、制作発表から公開までに延期もなかったようで、やいやい見習えよエなんとかヴァの大監督やガルなんとかパンの監督さんよ。
2割か3割ほどぽかーんとしてしまう展開があったり、怪獣優生思想の四人が待っても待っても出てこなかったり、百点大満足とは言えなかったが、期待もしていなかった分、予想以上に楽しめた。



バクチクスポティファイ試聴の結果、前編。
特に気に入った曲

1."薔薇色の日々"
2001 年のシングル「21st Cherry Boy」のカップリング曲。作曲:星野英彦。
公式サイト等調べたが、どうやら音源に関してはこのシングルのみにしか収録されていないらしい。ライブ盤にもファン投票選曲ベスト盤にも収録されていない。バンド35周年、このシングルの発売からも 20年以上経っているのにアルバム未収録。そんなに不人気な曲なのか。
アップテンポながら曲調もメロディーも淡々とした曲。だが、サビ中の高音部「気がする」の『が』をシャウトする歌声がとても良い。"JUPITER" や "ANGELIC CONVERSATION" の終わりの方で聴ける叫び歌いと同じやつだと思った。要するに恐らく櫻井敦司の最たる魅力の部分だろう。
また淡々とした8ビートかと思いきや、ドラムのキックは微妙に16ビートになっていて、それとディレイやリバーブで広がるギターの音色やデジタル音の浮遊感が気持ちいい。一度聴いただけで気に入って、繰り返し30回以上聴いたのち、最も好きなバクチク楽曲となった。なぜこれが不人気なのか理解に苦しむ。

2."Tight Rope"
1996 年のアルバム「COSMOS」収録曲。作曲:今井寿
アルバムの流れにあっては聴き流していたが、こののちのライブ盤を聴いたら耳に残って、生活の中でふいに「空中ブランコに~」ってサビが頭の中で流れることもあって、ああこれ気に入ったんだと気づいた。
空中ブランコの女性に恋する綱渡りの男というと、チャップリンの「サーカス」を想起し、そのイメージで聴いてしまう。で、それっていうとやっぱりあのラストシーンの虚しさがよぎって、それもまた良い。

3."幻想の花"
2003 年のシングル曲。作曲:星野英彦。
櫻井敦司を偲んで毎日少しずつ聴いてきて、ここではっとした。物凄くエンディングテーマな感じ。レクイエムというか葬送曲に相応しいというか。果たして今ではない、まだ氏が健全健在な頃に聴いた場合に耳を止めることがあっただろうか。わからない。いや、或いは 2003 年のその頃にどこかで耳にしたことがあったかもしれない。その頃はしかしたしかアジアンカンフーだとかバックホーンだとか、或いはそんなような洋楽のオルタナティブな軽めのを聴いていた気がするので、引っ掛からなかっただろうなあ。聴くべきはこっちだった、かもなあ、と今更。

主に以上3曲。
他にもあるが、代表的シングル曲等は挙げるまでもないほど過去によく聴いたので割愛。

「COSMOS」より前のアルバムは同級生に借りて聴いた覚えがあるが、それ以降は聴かなくなった。「darker than darkness」くらいのイメージで、暗い苦しい曲ばかりのバンドという固定観念ができてしまって、そういうのは求めていなかった。
が、ちゃんと聴いてみると「COSMOS」には耳に残る曲が何曲もあり、「ONE LIFE, ONE DEATH」辺りは結構好みの作風で、その他はよくわからない作品も多いけども、どれも嫌いではなかった。(現在「天使のリボルバー」まで。)

ただそれもまあ、解散とか死とか終末世界とか、そういう終わり、終点がはっきりしたものに惹かれやすい自分の嗜好による感覚であり、バクチクが終わったとは明言されていないけども、櫻井敦司を偲ぶ感覚がバクチク作品を肯定的に捉える感覚に影響しているということは否定できない。
でも言わば偲ぶってそういうことでしょう。


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