BINTA

BOOTSFIGHT IN THE AIR

スチームネクストフェス 2024FEB その1

Steam の未発売ゲーム体験版祭り。また来た。

例によっていつもの手順で選別。

ネクストフェスのページ上、「すべてのタイトルを閲覧」
一覧リスト上で流れる各トレーラーの抜粋動画を観て、気になったものは一旦ウィッシュリストに追加。
画面下の「もっと表示する」で次のリストをローディング。を繰り返し。
その後ウィッシュリストから各個別ページを確認。
ノーウィッシュとせずデモ版をダウンロードし、実際にやってみたのが以下。


今回も「もっと表示する」が無くなる底まで一通りチェックした。
ウィッシュリストに入れた数だけで 120 ぐらい。入れなかったものはその10倍か15倍くらいあったと思うので、総数 1000 ~ 1500 もの未発売ゲームがあるわけだ。定かではないが。
そしてウィッシュリストからさらに厳選して、30タイトルほどになった。

仕事がない暇にまかせて適当にやった。


ステラ・セトラーズ

デモ版日本語プレイ可能。セーブ機能なし。
惑星入植系コロニーシミュレーション。デフォルトで開発拠点があって、幾らか建築資源や生活資源があって、作業ドローン的ロボが周辺から天然資源を採掘し、貯蔵庫を作り、ライフラインや各種作業モジュールを構築していく。特別なんともないよくある作風。
アニメ絵のキャラクターがおり、それぞれ固有能力があってランダムイベントを増減させたり、任意の施設に配属させると資源収穫ボーナスなどが得られたりする。という点がわずかに特徴的なくらい。進めていけばもっと色々あるのかもしれないが、どんなもんだか。
各種施設を正常に稼働させるには施設同士をパイプみたいなので連結しなければならないのだが、その連結口とパイプの組み方にクセがあって若干厄介。これを建築のたびに毎回考え、プレイし続ける何十時間もの間その悩みが付きまとうのかと思うと、チュートリアルで既に嫌になる。距離の離れた施設同士は分かるとして、縦に積み上げる連結にも施設の外側で連結するパイプが必要っていうのは意味がわからない。ナンセンス。


Synergy

日本語無し。素朴カートゥーン調、斜め俯瞰タイプのコロニーシミュレーション。視点はズーム可能だがカメラ回転は不可。施設の回転も不可。
水資源の乏しい砂の世界でわずかな人々がサバイブする感じ。汚い水場から水を汲み上げて清める施設の設置から始まり、貯蔵所、住居、採集所、研究所、調理場など、やや原始的な施設を建てていく。
昼夜は無いが日(Cycle)はそこそこの速さで進み、どうやらしばらくすると乾季がやってくるらしい。TIMBERBORN のような感じかと思いきや、べつにダムを建てるわけでもなく貯水樽もない。どうすんだろね。英語がわからないまま前述した施設群を建てるだけ建てたところでもうおなか一杯になったので乾季が来るまではやっていない。自分の拠点集落ができあがったら冒険に出て別の集落と出会うとかあるらしいが、それはどれだけ先の話なんだっつう。
あと「シナジー」というタイトルのわりにその要素がどこで出てくるのかもわからなかった。よしんばそれがわかったとして、ハマるほどのおもしろさかと言えば、いやたぶん全然。


Dystopika

お好みのサイバーシティがつくれまっせゲーム。ゲームかどうか。デジタルジオラマみたいな。水上の町を作るだけの Townscaperサイバーパンク版。自機も敵も攻撃も死も目的もエンディングもない。ただ妖しげな闇夜の都市をつくるだけ。
黒の地面に街灯らしき小さな灯りが星々のごとく降りた土地に、1クリックで黒いビルがひとつポン。回転させるもよし高く伸ばすもよし。カーソルをずらしてまた1クリックで次のビル。連打していけば闇のビル群のできあがり。光のツールを振りまけばビルの壁面をデジタル広告や看板がきらびやかに彩る。
なんらか目的がないとこれだけでは正直つまらない。できることも少ない。が、フォトモードでアングルを変えたりディストピア表現をあれこれ調整できるのはおもしろかった。禍々しい何かに支配された終末都市とか、強烈で超大な爆発の光に飲まれる寸前の世界などの画が簡単に作れる。さてその画を使う用途がどこにあるのかって話。

とりあえず壁をつくった。

カメラをいじった。

という感じ。


Dragon Eclipse

日本語無し。デッキ構築ターン制カードバトル RPG 。主人公はカードを切るだけで戦わず、式神的なモンスターを戦わせる。モンスターたちは各々異なる能力を持ち、戦闘中に Activate ってのをするとその特殊能力を発揮する。っていう以外は概ねよくある StS フォロワーな感じ。そこにポケモン要素でも足したのかな。
バトル外はマップ選択移動ではなく、フィールドを 2D 移動して、店とかあって、敵モンスターとはシンボルエンカウントで戦闘に入る。逃げるとか選択の余地は無い。シンボルエンカウントではあるが敵シンボルは全部同じなのに中身はそれぞれ異なり、強さも異なるらしい。戦闘3回目でいきなり強いのを引いてしまってコテンパンにやられてやめた。
恐らく開発者が自分なりの StS を作りたかったんだろう。が、難易度調整など諸々甘い感じ。日本語あればなー。あればハマるか? いや、全然。


Coffee Caravan

日本語対応だがデモ版では無し。ローグライトカフェ経営バトル。
は? コーヒー屋のゲームに何が「ローグライト」? と思った。トレーラーの動画内では、小さな移動式店舗で店員がせかせかコーヒーを淹れ客に提供する様子。の後に、なぜかどこかで見たような選択進行式マップが。
つまりこうだ。敵は次々来店する客。自機は店員。コーヒー提供が攻撃。デッキはコーヒーショップ。客を捌き切ったら勝利。できなければ敗北。勝てばデッキを強化でき、コマを進めてイベントもあり、最後はボス。ボス!? コーヒーの完璧主義者が来る、と書いてある。全く意味はわからないが面白い。
やってみて諸々理解。だが、面白いの前に結構難しい。忙しい。起動した時点で適当なゲームコントーラーでプレイすることを推奨される。チュートリアルは楽だった。まだほのぼのカフェ店員だった。本編はピリついた。2マス目でいきなりエリートっぽい展開。客が列を成す。必死で回したが捌き切れず日は終わり、何の演出もなくスタートに戻された。くっころ。
面白いが、凄く気に入ったが、自分では到底クリアなど考えられない。是非ともイージーモードを、砂糖たっぷり甘々なモードを入れてほしい。


Kitchen Crisis

日本語対応。日本人制作かも。料理タワーディフェンス。と書いてある。またなんじゃそりゃ。加えてこれも「ローグライク」タグ。
地球の料理を好む異星人のために素人自炊野郎が謎のキッチンで料理を作り、亜空間らしきポータルからやってくる異星生物たちに提供して満足してお帰り願おうというストーリー。なるほど。
タワーディフェンスとは言うが、守るべきは主人公自身。攻撃手段は調理した料理。調理~提供が遅れて、何も口にしなかった異星生物が出口まで到達するとダメージを食らう。料理が無いならおまえを食らう、ということらしい。なるほど。
調理も提供もオートで行われるので、プレイヤーがすべきは配膳(戦闘)開始前の準備。即ち、調理品の配置ポジション決め、そこに至るまでの調理手順と導線、器具の配置を決めること。より手短に、よりたくさんの調理品を提供できるように。
配膳中にやってくる客の数は決まっているらしく、ダメージを食らっても画面下のライフのメーターが尽きなければ、客が通過しきったらクリアになる。配膳ターンが終わると新たな料理レシピを獲得できる。また料理提供で得た金を使って人員を増やしたり調理器具のアップグレードができる。ああなるほどタワーディフェンス
設定はボケ倒してくだらないながらもゲーム性は結構良い。かなり好きだが、しかし最初のインパクト、出落ち。1時間もやれば十分というか、元々タワーディフェンス系をあまり好まない自分が長時間やれるものではないなと。


HEART of CROWN Online

完全な日本語で遊べる。麻雀とかモノポリーとかそういったボードゲーム風味のルールでやるカードゲーム。領地を獲得し、人員と富を充実させ、自国のプリンセスを擁立する、というストーリーらしいが、それらを語るプロローグみたいな演出など何もなく、チュートリアルも説明も何一つなくいきなり NPC との四人対戦の一席に放り込まれる。ベータ版ではルール等々はオンラインマニュアル参照とのこと。
いまいち把握しきれなかったが、ルールはたぶんそんなに難しくはないんだろう。カードの種類と出し方を覚えればやりやすいんだろうと思う。が、把握云々を別として、とにかくカードゲームが下手な上に対戦 NPC の圧があって思うようにいかない。つうかわざわざデジタルでやるゲームなのか。リアルカードでリアル対人戦やった方が楽しいだろう。
カードゲームの感性とテクニックと経験と、あと対人がいない人間には全く向かないゲームだった。


Epic Auto Towers

デモ版日本語無し。それぞれ異なる能力を持つタワー、というか像を配置して、敵の襲撃からロイヤルタワー(心臓部)を守り抜こうという、これが本当のタワーディフェンスなゲーム。
コストを消費して自軍のタワーを購入、配置。同じタワーは重ねると経験値になり、レベルが上がると同じのが上にもう一個乗っかって強くなる。配置によって隣のタワーや周辺タワーにバフ等の影響を与えるものもあり、デッキビルド的なシナジーを考える要素もある。
金が尽きて配置し終えたら次は敵軍ターン。敵の攻撃はすべて突進の体当たり。こちらは防戦一方、というか棒立ちで最前線の像から盾、もといサンドバッグとなる。敵モンスターと最前線のタワー、双方の攻撃力/ HP の単純な差によって勝敗は一瞬にして決まり、負けた方は消え去り、敵モンスターが勝つとノックバックののちに次の自軍タワーに再び突進。一定数の敵モンスターの攻撃を耐え抜くと自軍勝利で次のターン。またタワー購入と配置。の繰り返し。数ターン後にボスが来る。ザコと何が違うって、攻撃力も HP も桁違い。生半可なプレイでボス戦まで来るとまず勝てない。
勝てない。勝てずにやめた。日本語さえあれば。まあしかし何から何までくそしょぼいゲーム、という印象が拭えなかった。嫌いじゃない。


Dungeon Inn

日本語あり。ダンジョン前の冒険者向けお宿運営管理ゲーム。
海ギルドと山ギルド。ダンジョンにやってくる犬猿の仲の2ギルドが宿の入口で鉢合わせするのを阻止し、双方のギルドに良い顔をして二重運営しているのがバレないようにしろ、だって。なんじゃそら。
ゲームとしては主に、左右別々の道からやってくる2ギルドの冒険者たちが同時に宿に来ないように、看板で引き寄せたり屋台で足止めしたり、あの手この手で二者の進行ペースを調整すること。うまく行かないと宿前で戦闘が起きる。どんだけ一触即発好戦的なのよ。血の気多すぎ。
など、設定が面白すぎてゲーム性が負けている。正直、面倒事でしかないもの。ギルドの面々の身になったら迷惑なことこの上ない。ゲームを抜きにしてこのがめつい女主人がどうなっていくのか、漫画かアニメで見たい。ゲームは要らん。要るとしたら人のプレイを眺めて笑っていたい。



つづく。