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ベルテックス

Beltex
当初 shapez のパクリゲーだからやり込まずとも底は知れているなどと軽んじていたものの、ふと実績を見ると12あるうち半数以上が解除できておらず、にも関わらずどの口で馬鹿にするか恥を知れと思ったので、実績を埋めていくことにした。


未解除一覧

このうち
・ "1M" :一度のゲームで 100 万個の数字を納品せよ
・ "Fastest Delivery" :54 個/秒の速さで納品せよ
・ "Fully Upgraded" :すべてのアップグレードを最高レベルにせよ
・ "Level 30" :レベル 30 に到達せよ

これらはただひたすらレベルを上げる = お題をクリアしていくだけで達成可能だろうと思った。実際、「54個/秒」は少し気掛かりだったものの、レベル 30 を目指す間には気にも留めぬほど楽に達成できていた。レベル 25 を超えると効率のためには生産ラインの規模を長大にせざるを得ず、コピペブループリント機能があるとはいえ、なかなか大変だった。
が、とりあえずこれら4つは達成できた。


残る2つ
・ "Bridgeless" : Bridge を建築せずレベル12に到達せよ
・ "Addition Is Fun" :Multiplier または Subtractor を建築せずレベル15まで到達せよ

これを達成するには最初からやり直さなければならない。
やってみたら、まずレベル1のベルト速度の遅さにびっくり。そして使えるツールの少なさに二度びっくり。こんなにロックされてたのね。

それはともかく。
Multiplier(掛け算機) Subtractor(引き算機)も最初は無く、そこそこレベルが進んでから追加されるので序盤のプレイでは気にする必要はない。


問題は「 Bridge を使わないプレイ」。
Bridge というのは黄色いやつ。複数ラインの交差点で異なるラインの中身が混ざったり流れが詰まったりしないようにさせる所謂立体交差的なポイント。他のゲームで言うトンネルとか高架。
その Bridge を使わないということは、下図のような効率的多段交差ラインを組むなどは到底不可能ということ。

同じ施設をきれいに並べて、そのすべてに異なる二つの数字を流し込もうとすると Bridge を使わないではいられない。というか使わないとできない。入力のラインが二種類というのに加え、出力口もまた別の数字を吐き出すのだから。


を、踏まえまして。


レベル1のお題は「1」。
超簡単、基礎チュートリアル中のド基礎。しかもこのゲーム開始時点で採掘可能な数字は「1」しかない。他はロックされている。中央に近い「1」を採掘しそのまま中央にベルトを繋げてしばらく待って終わり。


レベル2は「2」。
まだ「2」は採掘不可能。その代わり Adder (足し算機)がアンロックされたので、「1」と「1」を足して「2」を流して、しばらく待って終わり。
この時点で Bridge はロックされており、生産性を上げるために Adder を複数使おうとすると少し回り道ラインを描かざるを得ない。既に怪しい気配。

レベル3は「3」。
まだ「2」は掘れない。レベル1と2でやったことの応用。
1+1 = 2 → 2 + 1 = 3 で納品。


レベル4は「5」。4ちゃうんかい。
「2」の地面がアンロックされて採掘可能になったので、わずかに効率化できる。
2 + 2 + 1 = 5 。ラインを複数作ろうとすると「1」を足すのが厄介。

レベル5は「 10 」。
このへんもまだ前までのレベルの応用でいける。
が、2+2+1 = 5 を2ライン作ってそれを足すというのでは複数ライン組みづらい。
設置は面倒でも、2+2 = 4 → +2 = 6 → +2 = 8 → +2 = 10 というラインの方がベルトの取り回し的にはいい。ただコピペ機能はまだアンロックされていないので、同じラインの複製をすべて手作業でやる必要があり、手間はかかる。

手間のおかげでスクショを撮り忘れた。


レベル6は「 20 」。
Multiplier すなわち掛け算機がアンロックされたのでさらに効率化できる。通常本来であればの話。今回実績の縛りによってこのアンロックは全くの無意味。
レベル5でやった 2+2 の工場の規模を拡大することで対応。しかしやはりコピペができないため非常に手間。

手間のためスクショを(


レベル7は「 25 」。
この時点で採掘可能な数字は未だ「3」まで。Bridge はアンロックされたが。
「2+2+1」や「2+3」で5を作ってそれを二乗すればいい。本来、理屈で言えばそれが早い。

だが Bridge を使ってはいけない。『without building』という文言そのまま額面通りのルールとするならば、例え操作ミスでも Bridge を1コでも設置した段階で実績解除への道は閉ざされる。ここ非常に重要。
そしてその重要度を認識していないプレイヤーがここにいた。

「2+2+1」や「2+3」、つまり2種類の数字を使うライン(計算式)を組むなら、2種類のラインを交差させないルートで1つの Adder に繋がなければならない。そして Adder が出力する数字(和)もまた交差させられない。
これでは1ヶ所の工場で組めるラインの数はせいぜい2組。

A) 2+2 =4 → +1 =5 → 5x5 = 25
B) 2+2 =4 → +1 =5  ↑
C) 2+2 =4 → +1 =5  ↓
D) 2+2 =4 → +1 =5 → 5x5 = 25

スクショを忘れたので文字だけでの解説。
量産体制のために AxB= 25 になるラインを複製したい場合、『 4 → +1 』の部分で交差が必要になる。回避策を考え、「1」の採掘場を間に挟んで AxB / CxD を配置する構成にしてみたが、やはり『 4 → +1 』は Bridge なしでは4本構成にすることができず、機能するのは B と C だけになってしまう。

2本は生きる、ならばその2本:例えば AxB のラインをマップ上のあちこちに作って各所から 25 を出荷すればいい。
「25」なら事足りるかもしれないが、この先のレベルで同じことが続けられるだろうか。気力と手間と。

これではとても効率的とは言い難い。


2種類の数字は交差させられない。が、1種類の同じ数字であれば入力先が同じならラインが交わっても問題ない。つまり、やはり「 20 」の量産でやったのと同様、同じ数字だけの Adder 連結で可能な限り大きな数字を作り、最終出荷の数字に必要な部分だけ別の数字を足す。これがいいんじゃないかと考えた。

すなわち、「 25 」ならばこう。
1+1+1+1+1 = 5
2+2+2+2+2+2+2+2+2+2 = 20
この 20 と 5 を最後に足して 25 を納品する。

これならば、1+1 、 2+2 の単純な複製をそれぞれの近場でたくさん設置可能。Bridge を使った場合の生産性には遠く及ばないが、前段のやり方よりはわりとましだろう。


考え方はこれでいい。
良いかどうかはわからんが、自分なりにはそれがベター。
しかしそのラインを組み上げていく際に、思いがけない、いや念頭に置いて忘れるべきでなかったこのゲームの仕様にハメられた。

このゲーム、Belt を敷設する際、Shift キーを押しながらやるとラインの交差点には自動的に Bridge が設置される。親切機能と言うべきだろう。が、Shift キーは Belt 設置時だけではなく、Demolish(削除)で多数の施設群を一括削除したい場合の範囲指定の際にも押す。それはこのゲームに限らず、PC ゲームにおいてはよくある仕様の一種である。

早い話が、自分は Shift を押す癖があり、それは得てして無意識で、だから早い話が、Bridge 建築禁止のルールにも関わらず無意識に Shift を押しながら Belt を敷いてしまってハイそこあなたレッドカード、といった具合に詰んだのである。

「詰んだよ」というポップアップが出るわけでもないし、本当に詰んだのかどうか確認する術はない。が、設定されたルールの文面からしてこれ以上続けることは無意味だろうと判断した。勝手に心を折った。


レベル7まで、そこそこ時間も手間もかかった。
しかし注意力が散漫だった。多少睡眠不足であった。認識が甘かった。
次からはこまめにセーブしつつ無意識 Shift に気をつけて進めよう。

改めて、このゲーム完全に舐めてた。浅はかだった。





おまけ

上述のような本題の前提としてゲーム自体の説明を簡単に書こうと思ったら案の定長文になってまとめきれず放置した半端もの。



Beltex


Steam で昨年発売された数字採掘物流ライン管理シミュレーションゲーム
昨年末に買って、その時の感想はこのへんに書いた。
motor.hateblo.jp


一年ぶりに再開してハマったので改めて単独記事を書いておこうかと思った。


このゲームは過去にも書いた通り、"shapez" というシェイプ(形状)オブジェクト生産物流管理シミュレーションゲームを恐らく下敷きに、あまりこんな言い方はしたくないが真似たかパクったかしたゲーム、であることは間違いないと思う。少なくとも作者はそのような誹りを否定できないだろう。
が、やはり以前の記事にも書いた通り、このゲームにはこのゲームなりの個性が感じられる部分もそれなりにあるし、shapez との比較や類似点相似点を書いていくと長くなるので今回 shapez の名前を出すのはここまで。



改めて、Beltex の概要
・Steam で買える海外インディーゲーム。
・安い。2023 年末時点で 520 円。
・日本語はない。が、基本ルールを理解すれば言語など不要な内容なので問題ない。
・操作はマウスとキーボード。


基本的な内容 ~ おおまかなルール
・広大な2次元マップのフィールド上に点在する数字溜まりから特定の数字を採掘してベルトコンベアで運び、計算合成機を介して幾つもの数字を組み合わせ、指定されたお題の数字をマップ中央拠点に指定数送り込む。

・最終的に納品する数字がお題と合ってさえいれば、途中の計算行程はどんな数字をどれだけ組み合わせてもよい。
例)お題「10」の場合、「5+5」 「4+6」 「2+8」 「1+2+3+4」 「1+1+1+1+1+1+1+1+1+1」 「2x5」 「4x2+2」 「3x3+1」といったいずれでもよい。
フィールド上でより近い数字を組み合わせていくのがわりと効率的だが、計算式が長くなるようであれば遠く離れた数字を引っ張ってきてもいい。
プレイヤーの計算思考時間 or 生産ライン設計時間 or 物流所要時間のどの効率に比重を置くかで、使うべき数字、必要な計算式(生産ライン構成)は変わってくる。

・ひとつのお題をクリアするとレベルが上がり、次のお題が提示される。
レベルが上がるとロックされた機能が解禁されるが、お題の難度も上がる。

・ゲーム内には時間の流れ(モノの流れ)があり、Space を押せば一時停止/解除できるが、お題の達成に時間制限はない。よって、必ずしも効率的なプレイが求められるわけではない。
4桁の数字を作り出すために長い長いラインを1本だけ組んであとは指定数が終わるまで適当に待つ、という悠長なプレイも間違いではない。

・最初は1や2の小さな数字しか採掘できず、お題も1桁2桁の容易いもので計算の組み立ても暗算で考えやすいが、レベルが上がっていくと3桁や4桁の数字がお題となり、数字の組み合わせ方も複雑にならざるを得なくなっていく。

・レベルアップのアンロックによって採掘可能な数字が増えていくが、それでもフィールド上には2桁の数字はないので・・・。

・フィールド上の数字を採掘できる量は無限。採掘機を置くだけで勝手にいつまでも掘り続けてくれる。

・採掘にも施設の設置にも、コストなどは一切かからない(第一にコストに相当するような概念がない)。スコア等々もなく、ただひたすら数字を組んで納品するだけのゲーム。



基本操作
・WASD/マウス右:上下左右の画面移動
・Space キー:時間停止/再生(スピード調節はない)
・マウス左:通常は UI アイコン選択のみに使用
 ~ツール選択時
+ Shift :直線範囲選択
+ Ctrl : 範囲選択
+ Shift+Ctrl :六角マスに合わせて斜め範囲選択
・Rキー:施設建築時の方向回転(+Shift で逆回り)
・Qキー:カーソル直下にある施設を選択(ツール選択状態にする)
・Esc:メインメニューを開く



画面右上端の UI アイコン
・六角形のやつ:画面フォーカスを中央拠点にワープ
・「≡」(三本線):メインメニュー(Esc キーで開くのと同じ)

最初はこれだけだが、レベルアップによって以下がアンロックされる。

・「U」(UPGRADE):各種アップグレードの条件と現状達成度合いの確認
 アップグレード条件を満たすことによって Belt の搬送速度や各種施設の処理速度を上げることができる。

・Add Marker(マーカー):フィールド上の好きな位置に、任意の目印を付けられる。
 マーカー名も好きに入力可能なので、ここは「5+5=10」を量産する一群、といった看板のようにも使える。ただし各マーカーにフォーカス移動するショートカットなどはない。

・「123」(DELIVERED NUMBERS):現在中央拠点に納入中のすべての数字とそれぞれの納入頻度(入力スピード)の一覧。
 納入済みの数字リスト(履歴)は無い。



画面下ツールバー

・「Belt」(線路風):ベルトコンベア
数字を運ぶベルトコンベアのラインを敷く。
これを選択した状態で、マウス左を押しながらラインを敷きたい2点間A~Bまで引っ張る。ラインには流れの向きがあり、A→Bの順にラインを引いた場合、数字はその上をAからBへと流れる。

操作ミス等でラインが途切れた地点では、数字の流れは止まる。

1本のベルトの途中に別方向のベルトを加えると分岐ができる。
支流B/Cの分岐に対し本流 A から流れてきた数字は、B→C→B→C... と交互に流入する。= 本流の流量に対し支流の流量は半減し、分岐が増えるほどその流量は少なくなっていく。

逆の話として、出力1に対してベルトの流量には余裕があるので、同じ数字を流す複数の抽出機や計算機の排出口を1本のベルトに繋げて省スペース&効率化を図ることも可能。

ベルト上で光っている△は流れの方向を示している。

分岐の流れはレベルアップによって優先方向(PRIORITY)を設定できるようになる。
同じ数字、同じ計算工程であっても、複数ラインに流すとベルトの敷き方、そのルート、距離によって、分岐先の流量には偏りが生じることがある。そこで、例えば支流Bと支流Cの二本があってBは過剰で詰まりがち/Cは不足しがちとなる場合、ラインの分岐地点上で、支流Cに入る方の△をクリックすれば、以後Cへの流入を優先し、Cが過剰になったら溢れた分はBに入れる、といったように設定できる。


・「Extractor」(赤六角):抽出機
フィールド上の数字マスからその数字を抽出(採掘)する。
抽出口は六角形のどの方向でもベルトを付ければ対応してくれる。抽出のタイミングで点滅するので、正常に稼働しているかどうか確認できる。
縦連結しても抽出量が増えたりはしないが、六方向の複数にベルトを付けるとベルトの本数分各流量は半減する。


・「× (Demolish)」:設置済みの施設を破壊(除去)する。範囲選択可能。
1マスでも大規模でも、消す時には確認アラートなど出ないので注意。また、このゲームでは「Ctrl+Z」のアンドゥ(直前動作キャンセル)は効かないので重ねて注意が必要。


ゲーム開始時点では、Belt 、Extractor 、Demolish の3つしかないが、レベルアップによって以下のツールがアンロックされていく。


・「Adder」(緑トライポッド):加算機、足し算機
計算機の一種。後方口A/Bに流し込んだ2つの数字を足し、前方口「A+B」からその和の数字を排出する。A/Bに入れる数字は同じものでもよい。


・「Bridge」(黄色六角):橋
ベルトライン上に交差点を置く。異なる2本(または3本)のラインのベクトルが交差点上で混同してしまわないようにする橋。
この中で方向転換はできないので、曲線的(鋭角的)な流れの途中に Bridge を置く場合は、Bridge 交差を経る前か後で方向転換させなければならない。

他の施設の出口に Bridge を密接させる場合も、出口に合わせた方向にベルトを敷かなければ数字が排出されないので注意。

尚、マウスで Belt を敷く時に Shift キーを押しながら引くと、交差点には自動的に Bridge が設置される。親切でありお節介な機能だが、これを無効にできる設定オプションはない。


・「Multiplier」(青トライポッド):乗算機、掛け算機
計算機の一種。後方口A/Bに流し込んだ2つの数字を掛け、前方口「AxB」からその積の数字を排出する。A/Bに同じ数字を入れると二乗になる。


・「Subtractor」(紫トライポッド):減算機、引き算機
計算機の一種だが Adder や Multiplier とは若干扱いが異なり、後方口Aに入力した数字からBに入力した数字を引き、前方口「A-B」からその差の数字を排出する。Aは母数、Bは子数となるように設定されている。
AよりBの数字の方が大きい場合、A-B 口から排出される数字は負数になる。(例:1 - 3 = -2 が出力される)


割り算機は無い。
後で割るくらいなら大きな数字を作るな、といった具合である。


・「Storage」(水色十八角形):ストレージ、貯蔵庫
数字を貯めておける箱。流量過剰気味なラインに置いてバッファ的に使用するとか、大規模ラインを構築中の途中の計算結果を貯めておいてその先ができたら開放するとか、用途は好き好き。
ラインのルート構成は変えたくないが、そこに流す数字は変えたいという時、不要になった数字を流し切るためのゴミ箱としても使える。

18の辺すべてが出入口に使える。
他の施設より一回り大きいため、その表面には入力された数字と貯蔵量が表示される。異なる数字を入れた場合、表示は最初に入力された数字になるので注意(貯蔵量は数字に関係なく合算)。

以上「Belt」~「Storage」まではキーボード「1」~「7」の数字キーでのショートカットに対応している。


・「Copy (Ctrl+C)」:選択した施設をコピーする。
範囲選択も可能。選択後、貼り付け待ちの状態で右クリックするとキャンセル。

・「Paste (Ctrl+V)」:Copy した施設を貼り付ける。
ブループリントコピーのようにカーソル上に保持したものだけではなく、このゲーム上で独立したクリップボードが存在するらしく、Shift+マウスホイールで過去に Copy 済みの施設も履歴から選ぶことが可能。誤ってキャンセルしたものもちゃんと残っている。しかもセーブデータとして保存され、再開後にも履歴施設を貼り付けることができる。